投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

長いキスを君と
【幼馴染 恋愛小説】

長いキスを君との最初へ 長いキスを君と 1 長いキスを君と 3 長いキスを君との最後へ

長いキスを君と-2

「ゲームとかじゃなくて、本気。」

「………。」

「すぐに決めなくても良いけど、ちゃんと気持ち教えて。」

大変なことになった。

拓海のコトは好きだけど、そういう感じじゃなかった。付き合うとかじゃなくて、友達みたいな。幼馴染みみたいな。

いや、実際幼馴染み。赤ちゃんの頃から一緒。親同士が仲良しで、住んでいるところが近くて。あたしたちも仲良しだった。

「どうしよう。」

その日は教室に行けないまま終わってしまった。

朝がくると、昨日泣きすぎて目蓋が重かった。なかなか開かない目蓋は腫れていて、不細工。どうしようもなくて、応急処置をしてから、また図書室に行った。

ここにいるのを知っているのは親友の藤ちゃんと拓海だけだった。

「帰ろう。」

ここにいたって仕方がない。

あたしは立ち上がって、学校をあとにした。家の近くで、男の人に呼ばれた。その時のあたしは思考回路がぶっ飛んでいたんだろう。

気が付くと、公園にいた。

「え?」

その時、しまった、と思った。あたしの腕は一人の男に押さえられ、もう一人の男が不気味に笑った。もがいても、力が強くて勝てない。

「連れていくか!」

「待て。」

「おゃ、一人?」

「拓海…。」

「梓のこと放してくれる?」

「無理。」

「放せって言ってんだろ。」

嫌な音がして、あたしを押さえていた男が倒れた。

「ちっ……。」

男は舌打ちをしてもう一人の男を連れて帰った。

「梓……」

「拓海……っ。」

あたしは拓海に抱きついた。

「怖かったよぉ…!」

「もう大丈夫だから、オレが居るから。」

拓海の言葉に、すごく安心した。そして、自分の気持ちにも気が付いた。伝えなきゃ、今すぐに。


長いキスを君との最初へ 長いキスを君と 1 長いキスを君と 3 長いキスを君との最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前