身長差のない恋人-1
〜++彼氏side++〜
俺の身長165,8(←重要)。俺の彼女の身長163。
その差2,8(←しつこいようだけど重要)cm。
告白した時、俺は彼女に引っ張られてそのまま抱き締められた。
動揺したと言うより落ち込んだ。女の子の腕に引っ張られて動いてしまう自分に嫌気がさした。
初めてのデート日。
彼女はなぜかコーヒーが飲みたいと言った。いつも水しか飲まないのに何でって思った。
あっ!!
やっちゃったよ‥。
コーヒーはシミになって水で洗ってもおちない。
彼女は笑って着替えてくると言って家に帰った。
彼女は映画館に行くのにもエレベーターを使わず、エスカレーターで行きたいと言った。
気付ば彼女が一段下にいてくれた。普段目線が一緒だから、話してる最中の彼女の上目使いにドキドキした。
それは反則だよ‥‥。
映画が始まる前に彼女の前に背の高いヤツが座った。俺は自分の席と交換した。
まったく、背が高いんだから後ろ行けっつーの!!
4回目のデートの日。
彼女はいくら待っても来ない。
とうとう俺は愛想尽かされたのか!?
そんなこと考えてたらだんだん本気で落ち込んできた。
ただ待っていても仕方ないのでとりあえず探してみることにした。
なかなか見つからない。
もしかして事故ッ!?
まさか可愛いから連れ去られたのか!?
そう考え始めたら、いてもたってもいられなくなって必死に探した。
すると彼女は西口にいた。見つけた途端、走ってそのまま彼女を抱き締めた。
俺が何を言っても彼女は何も言わず俺の肩に頭をのせた。
よく見ると耳が真っ赤だ。
まじで可愛い‥‥。
俺の背が高かったらこんなこと気付かなかったのかな。いや、背が高けりゃ上から見えるか。
いつもスニーカー履かしてばっかりだけど、いつか可愛いヒールの靴プレゼントするから待ってろよ!!
そのために毎日、必死で牛乳飲んでることは内密に‥‥。