身長差のない恋人-3
あたしを見つけた途端、必死で走ってきた。
と思ったらいきなり抱き締められた。
どうやらあたしは駅の西口と東口を勘違いしていたらしい。
走ってきた彼はあたしの耳元で
「なかなか来ないから事故にあったんじゃないかとか、事件に巻き込まれたんじゃないとか、可愛いから誘拐されたんじゃないかとかいろいろ考えちゃって‥‥。でも本当に無事でよかった。」
と息を切らしながら言った。
あたしと同じコト考えてるじゃんとか、電話すればよかったのにとか、そんなことを思うのが普通だが、あたしは耳元で言葉を囁かれたことに赤面していた。
あたしはそのまま緒方くんの肩におでこをのせた。
本人はかなりコンプレックスをもってるみたいだけどあたしは今のままの緒方君が好きだよ。
だけど毎日、必死で牛乳飲んでるのは知らないことにしてあげるね♪