reality ability‐第1話‐天界、大都市center circle‐-2
「このおおぉぉぉ!」
相手はまた襲い掛かってきた。が、
「待ってください!!」
離れていたが、はっきり聞こえたこの一言で、相手の攻撃はビクッとし止まった。
「はぁはぁ、騒ぎがあると言われて、来てみたら案の定でしたね。」
そこに見た目が優ぐらいの少年がいた。少年は呼吸を整え始めた。
「‥‥‥」
「ら、螺樹様‥‥」
「ふぅ、織音お母様?連絡ぐらいは出来ますよね?」
「さぁ、何のことかな?知らないわね?」
「そんな事言って!?皇希さんが騒ぎを起こさせて僕をこの場に読ばせたんでしょう!?」
「あら?わかったの♪」
「‥‥‥こんなお母様は嫌だ。」
‥‥同感である‥‥
すると、螺樹が急に辺りを見回し、真剣な顔になったと思いきや、大きな声で喋った。
「さて、この場を設けて言っておきます。彼らは僕の客人です。もし、怪我などをさせたらその時は覚えておいてくださいね。」
螺樹のこの一言で、辺りは急に静かになり、誰もが螺樹に対して恐怖心を抱いていたように見えた。
「さて、集神城に行きましょうか?」
「ええ、そうね♪」
「‥‥‥」
‐十分後、復旧中の集神城・閲覧の間‐
螺樹は王宮独特の玉座に座っていた。
「すいません。‥‥一応、纏め役なので。」
「わかってるさ。」
「‥‥皇希さん、一応言っておきますよ。驚かないって言うのは、無理でしょうけど。僕はこれでも35万年生きてます。」
「‥‥普通なら動揺したいが、慣れてしまったからな。要らん心配だ。」
「そうですか。ついでに、司義莉お祖父様は100万年です。」
「‥‥‥」
「そこでつまらないって思っている織音お母様は50万年です。」
「‥‥‥」
「凰輝さんと梛さんは38万年でしたっけ?」
「ああ。」
「‥‥‥」
「誠慈は19万年です。あとは、1万年づつ減っていきますね。」
「‥‥‥」
「まぁ、仮にも“神”なので気にしないでください。」
螺樹はさらっと言った。
「‥‥‥ふ、ふざけんな〜〜!!」
「別にふざけてないですよ。」
「‥‥‥」
「ふふふ、あはは。はは、ははは。‥‥はぁはぁ、腹痛い。」
と織音は笑い始めた。いつもように、そう織音が皇希にからかうみたいに‥‥
「‥‥‥」
皇希は織音を見て、怒りが込み上げたようだ。