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シンデレ・・ラ?
【コメディ その他小説】

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シンデレ・・ラ?-4

「あ、曲が始まったわね。」
「・・・」
「なにぼぉっとしてるのよ。」
「いえ、立場上王子様に誘ってもらわないと。」
「・・・踊るわよ。」
「はぁ。」
「ほら、早く。」
「あの、俺盆踊りしか知らないんですけど。」
「・・・こんなの適当に踊ってればいいのよ。」
「そうですね。」
ぎゅっ
「・・・け、結構近いですね。」
「・・・」
「・・・あの、先輩?なんで目合わしてくれないんですか?」
「気のせいよ。」
「・・・照れてるんですか?顔赤いですよ。」
ぎゅむぅ!!
「ぎゃああ、せ、先輩、あ、足踏んでる!!わ、割れる割れる、これガラスだから。」
「ごめんなさい、お嬢さん、つい。」
「・・・いえ、もったいないお言葉でございます。」
「へぇ、結構王子って便利ね。」
「・・・鬼に金棒。」
「誰が鬼?」
「なんでもありません。」


ゴーン ゴーン
「いけない、もう十二時だわ。」
「じゃあさよなら。」
「うえぇ!?止めないの!?」
「後でまた会うじゃない。」
「いや、それでも。」
「ほら、早く靴脱いで行きなさい。」
「・・・絶対おかしいよ、これ。」
「いいから。」
「じゃあここに置いとくんで。失礼します。」
「ん、またね。」
「はぁ。・・・あっ、またチャリかよ。」
タクシーとかないのかな・・・あったらあったでびっくりだけど。

〜次の日〜
「お母様、聞きました?王子が靴に合う女性を探してるんですって。」
「そして靴に合う女性と結婚するんですって。」
「えっと、とりあえずのんびり待ちましょうか。」
「そうですね。」
「シンデレラ、コーヒー。」
「結衣、頼むから元に戻って。」
「シンデレラ、コーヒー。」
「鬼、鬼の子!!」


『次はこの家か。』
『といってもこの家しか回ってないけどな。』
『いいのかなぁ?』
『いいんだよ、この家ってわかってんだから。』
『無駄は省くべきなの。』
『なんか違うような。』
『素直にめんどくさいからって言えよ。』
『なぁ、賢治は召使いだからいいとして王様のお前がいんのはおかしくね?』
『どんだけ庶民想いなんだよ。』
『いや、目的で見ると親バカだろ。』
『それもそうだな。』
『どうでもいいから。』
『おーい、この家で十代の娘がいたら出て来〜い。』


「来たみたいね。」
「やぁっとこの馬鹿げた劇も終わりだ。」
「は〜い。」
『これで全員か?』
「はい。」
『あの可愛らしい子は?』
「設定上継母なんで十代では。」
『なるほど。』
『えっと、じゃあそちらのお嬢さんから。』
「はい。」
『えぇっと、駄目ですね。』
『じゃあ次はそちらの、えっと、お嬢様。』
「無理しなくていいっすよ。」
『まぁどうぞ。』


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