どんな顔？-1
「ねぇ未歩。」
「何ダミアン？」
「ダミアン？！」
「………？」
「そんなに見つめられると、照れるよ…。」
「………あぁ、龍二か。」
「見間違えてたの？！」
「紛らわしい顔してんじゃないわよ。」
「俺達似てなくね？！」
「そうね。」
「やけにあっさりだね。」
「だって、そんな貧相な顔初めて見たもん。」
「ひっ、ヒドくねヒドくね？！」
「いくら悪魔の子でも、死相は出ないもんね。」
「ねぇ、俺って未歩の彼氏だよね？」
「…私の彼氏は人間よ？」
「だから俺は人間よ？！」
「………。」
「未歩の方が悪魔だ。」
「失礼ね。小悪魔と言ってよ。」
「いや、未歩は小悪魔の域を越してんだ。」
「くだらね。」
「未歩から言ってきたのに？！」
「で？何か用なの？」
「何でそんな冷たくあしらうの？！」
「アーメン観てるからじゃない。邪魔しないでよ。」
「うっそ、これオーメンじゃなくね？！てか、アーメンてお祈りの決めゼリフでしょ？！」
「………。」
「デビルマン借りたんだよ？」
「煩いな。」
「間違えたの？」
「オーメン無かったもん。」
「可愛いな。ね、今日暇じゃん？」
「そうね。」
「どっか行かない？」
「嫌。」
「即答かよ？！」
「じゃあ…寿司食べたい。」
「寿司か…俺この間行けなかったし、行こっか？」
「龍二とは行きたくない。」
「………奢るからお願い…。」
「なら行く。回ってない方ね。」
「容赦ねぇー！！」
「私とデート出来るだけで、有り難いと思いなさいよ。」
「あぁ、思いっ切り小悪魔だ…。」
「……。」
「ねぇ…ラーメンにしない？」
●Ｅｎｄ●