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俺の彼女。
【学園物 恋愛小説】

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俺の彼女。-1

―俺の彼女。

彼女は恥ずかしがり屋。
何をしても、素直に反応するから超面白い。
可愛い子ほど虐めたいってよく言うっしょ?うん。まさにそれ。面白いから全然飽きません。
そうそうこれはこの間の話なんだけどね…。

―俺の彼女。

「ね-…暇。」
彼女は俺の家に来る時に買った雑誌を読み終わってしまったようで、暇だ-とカーペットに寝転んだ。
「ん-…」
「ねぇ、暇。」
「う-ん…」
「…何見てるの?」
「友達から借りた漫画。」
「ふ-ん。面白い?」
「うん…」
「…暇だよぉ〜」
俺はため息をつき、暇だ暇だとうるさい彼女に向き合った。
「何?かまってくれるの?!」
「はいはい。」
嬉しそうな顔でこっちを見るから、ちょっとドキドキした。秘密だけど。
「じゃあ面白いこと教えてあげるよ。」
「面白いこと?」
「うん。鏡持ってる?」
「鏡?うん。」
彼女は鞄の中をごそごそ漁る。
その間、俺は読みかけていた漫画に目を戻した。
「あったよ。」
俺は漫画を閉じて、机に肘をつき、彼女に視線を移す。
「じゃあ開いて。」
「うん。」
「ほら、面白い♪」
「面白ッ……」
「…ッぷッあははは!!」
その時の彼女の顔といったら…傑作だ。その顔があまりに面白くて、超笑った。
そしたら、意図を理解した彼女が般若のような顔で、殴りかかってきた。
「ッ馬鹿ぁぁぁあ〜!!」
「うわッ!!」
彼女の勢いに押され、思いっきり後ろに倒れてしまった。
「…ッいってぇ〜…」
目を開けると、俺の胸に倒れている彼女の姿がある。
どうやら、殴った反動で(当たってないけど)自分も倒れたらしい。
「お前さぁ〜…」
「…何よ」
彼女は顔を上げない。
「そんなに構って欲しかった?」
「…ッ」
俺は彼女の髪を撫でた。
「ねぇ…どうなの?」
「…うん。」
恥ずかしがり屋でちょっと意地っ張りな彼女の精一杯の言葉。
「…構って欲しかった…」
「ふ-ん。」
彼女はもそもそ起き上がる。
「つまんないよ。…漫画は後でも読めるけど、一緒にいられる時間は限られてるもん。」
「…うん、そうだね。」
「だから…」
構って欲しい、んだ。彼女は。
本当になんと言うか…
「そんなに俺の事が好きなの?」
俺は微笑みつつ、体を起こす。
「!!」
そして、次第に顔をピンクに染める彼女に苦笑した。
「構って欲しかったんだよね?」
「う…」
じりじりと彼女に近付く。
「ひゃ!!」
ガバッと彼女の腕の中に収めて、耳元で囁いた。
「そんなに好き?」
「ッ…」
そしたら彼女は答えずに、小さく頷く。
「…可愛い奴」
彼女に聞こえないようにそう溢して、おずおずと背中に回される腕の温もりを感じるために目を閉じた。

―…
と、まぁそんな感じですよ。俺の彼女は。
本当にからかいがいがあるんだわ。
も-、全然飽きない。
恥ずかしがり屋でちょっと意地っ張りなそんな俺の彼女。

<完>


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