彼のキモチ2−彼女のキモチ?−-3
「ねぇ、なんで逃げるの!?」
「だって、他の人は分かるのに、夕夜くんの気持ちが分からないんだもん!」
「どう言うこと?」
それから、オレは彼女の話を聞いた。目が合うと相手の気持ちが分かること。でもオレの気持ちはどうしても分からないこと。
「オレの気持ち、教えてあげようか?」
―ぐいっ
オレは彼女の腕をひっぱった。オレは彼女を包むように抱き締める。身長差で、彼女の顔はちょうどオレの胸の辺りだった。
「オレは、前から葵のことが好きだった」
「へ?」
「優しくて、天然で、オレのこと分かってくれてる葵が好きです」
とうとう告ってしまった。
「・・・」
「・・・なんか言ってよ」
「あたしも・・・あたしも好きです」
上目遣いをされて、オレは理性を保つので精一杯だった。
「やった!」
本気でうれしかった。
そして俺たちは恋人同士になった。
−その後
「夕夜くんって、てっきりギャルっぽい子が好きなんだと思ってた。」
抱き合ったまま、オレたちは話していた。
「いやいや、ギャルは苦手なんだよ・・・。」
「そうなんだ!?よかった!」
「なんで?」
「だって、ねぇ?ギャルみたいな子が好きだったら、夕夜くんのまわりにいっぱい居るじゃない?夕夜くん、モテモテだしさ!!あたし夕夜くんのこと好きだし、とられたら困るから。まぁ、心配なの!」
彼女は上目遣いでオレに言う。かわいくて仕方がない。