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彼のキモチ
【青春 恋愛小説】

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彼のキモチ2−彼女のキモチ?−-2

「眠っ。」

突然睡魔が襲ってきたため、オレは一人裏庭で昼寝をしていた。

天気がよく、絶好の昼寝日和。オレがうとうとしはじめたその時!

「待って〜〜〜」

彼女があらわれたのだ。椎名葵。名前だけは覚えていた。

「どうしたの?」

寝転んでいた体を起こし彼女に聞いた。

「飼育小屋のうさぎが逃げたの。あたしもう走れないよ。」

そういう彼女は疲れ切っていた。

その時、オレは立ち上がって走りだした。昔から足が速いオレはウサギを捕まえることができた。

「はい。」

うさぎを彼女に渡すと、彼女はすごく喜んだ。

「ありがとう!助かったよ。同じクラスの佐倉くんだよね?」

「うん。」

「そっか。昼寝の邪魔してゴメンね、佐倉くん。」

そういうと、彼女はうさぎを抱きながら飼育小屋のほうに歩いていった。たまに「逃げちゃダメだよー」とか「足速いね」なんてうさぎに言っている声が聞こえて、オレは吹き出してしまった。

そのあとから、彼女を目で追うようになった。

彼女はオレにとって一番かわいい。顔立ちは普通なのに、仕草や性格が本当にかわいく思える。そして彼女は地味目でひかえめでやさしい。

で、オレの好かないタイプはギャル系。派手な子はいまいち好かないのだが、オレの女友達の多くはギャルだ。

「夕夜ァ、今度デートしよぉ!」

いやだ。

「オレら付き合ってないじゃん。」

「えー、いーじゃん、いーじゃん!行こうよ!」

葵に誤解されたらどうするんだよ!!


−放課後


「あれ、椎名さん一人?」
「うん。夕夜くんは?彼女とデート?」

誤解されてるじゃんよ!

「だからー、オレ彼女居ないってー!」

ホントにオレには彼女いないし。好きなのは君!って簡単に言えたら良いのに。

「なら夕夜くん、さっきのことだけど嫌なら嫌って言ったほうが良いよ」

よく分からないが、彼女は怒ってる?

「でも、夕夜くんがさっきの子たちが好きなら話は別なんだけど。」

そういわれて、悲しくなった。オレのこと、眼中になし?

「なにそれ。」

つい冷たい言葉になってしまった。
彼女は立ち上がって教室を出ようとしたので腕をつかんで引き止めた。


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