俺等の日常1-1
【圭の日常】
小学生以来の家出をした。まぁどこにでもあるような話なんだけどさ、親同士の喧嘩。朝も夜も構わずおっぱじめるもんだから朝っぱらから無駄に早く起こされるし夜はろくに寝れもしない。
だから家をでた。
ファミレスでもどこでもいいからとにかく邪魔されずに寝たい。
コンビニでちょっとだけ暇潰そうと想ったら見たことある人がいた。
「・・・みさっちゃん??」
「んぁ??あぁ、圭か。なにしてんの、こんな夜更けに。」
「あ・・・やぁ・・・その・・・」
家出したなんて言っていいのか??みさっちゃんは俺の通ってる男子校の保健婦。家に帰れって説得されてもうざいし・・・
「別に言いたくないならいいよ〜。」
そう言いながらみさっちゃんは手ヒラヒラさせながらコンビニから出てってしまった。
若干呆気にとられる俺。あの人一応先生だろ??そんなテキトーでいいのか、おい!!
なにはともあれその日はファミレスでぐっすり。
次の日ありがたいことに友達の正弘んちで寝れる事になった。行く前になにげなく昨日のコンビニに足を運んでみる俺の姿。
「みさっちゃん・・・」
「んぁ??また圭か。あんたコンビニマニア??」
なんじゃ、そりゃ。ってかそりゃお互い様だろ!?
「みさっちゃんこそ何してんの??」
「・・・・・・立ち読み&夜ご飯と・・・」
「と・・・??」
「・・・また圭に逢えるかなって想って」
あー、俺待ちね。・・・・・・
えっ・・・え−っとえ・・・俺待ち・・・??
「あ、えっ俺待ち・・・ですか??」
すげーしどろもどろしちまった。
「・・・ハハッッ嘘だよ。」
「・・・嘘??・・・うぇ!!なんだよ、それ!!真に受けちまったじゃねーか!!」
俺、めちゃくちゃ恥ずかしい・・・
「ごめん、ごめん」
そう言ってみさっちゃんは俺の頭をわしゃわしゃ撫でて、いつものように手ぇヒラヒラさせて帰って行った。
ったく、なんだよぉ。マジでドキッとしたじゃねーかよ。
まだ静まらない心臓の音を聞きながらまた逢いたいとなんとなく想った。