舞い斬る華 第八章-1
薄暗く広いその場所で、ひっそりとことは進んでいた。
パンっパンパンっ…
「う、、うそでしょ?」
「いかに腕が立とうとな…
お喋りは不要なのだよ…」
タァァン…
「……」
「コードネーム サウスト。沈黙確認しました」
「そこを掃除しておけ。
しかし…物は良い様だな。
量産しておけ」
「了解!」
……
…
一方
シルディア達の傷を治した彼らは、銃に対する緊急対策を完全な者とするための考案や、
亡くなった仲間への追悼のために本部に帰還していた。
追悼を終え、全員が本部の集会場に集まるころには日も落ちて夜になっていた。
本来ならもっと時間がほしかったが、ことは一国を争う事態。
このままではあの武器が世間に広まり、治安が一気に崩れるかもしれない。
…いや
確実に大変なこととなるだろう。
皆、この状況が悪化する前に、仲間の犠牲が無駄にならないようにと
「どうする…組織の居場所は目星だけでもついていないのか?」
悪化している事態に椿がイライラしながら言う。
「ごめんね椿…私のせいで偽ハロルド追いかけれなくて…」
椅子に座り小さい背をもっと縮みこませるシルディア。
「ちがう、シルディアのせいじゃないさ。
シルディアは何も悪くない!
大体、あいつが目の前に現れたのも誰も動けないのがわかっていたからだし
シルディアが頑張ったから残りの皆、無事に退けたんだし
お前は良くやったさ」
落ち込むシルディアを元気付けるように頭をポンポンとしながらいう椿。
そして代表者会議から返ってきた老師が現れる。
「とりあえず、皆あまり休めていない。
少し横になるといい
頭が鈍っていては良い案も浮かぶまい
良い動きも出来まい」
気力だけは十分な椿だったが、イライラしていた自分にも気付いていたのか反論も出来なかった。