恋心粋〜荒花〜-9
「ぅっ!んぅっ!」
「イケよ、弥花…」
仁忍の口が弥花の耳の後ろを大きく吸い付く。
ゾクゾクと来た。
「っ!」
ピクッと全身が跳ねる。
「ぅぅぅ〜〜〜っ!!」
全神経がブッ切れそう…。
目も眩むような絶頂に、弥花の正気が木っ端微塵に砕けた。
―――プシュッッ…!
おしっことは違う何かが、鞍のバスタオルを濡らす。
潮吹きだ。
感じすぎて失神した弥花の膣から。
馬を止めて、仁忍は食い縛ってきた白濁をようやく解いた。
はっ…はぁはぁ…
ぐったりと絶息したかのような弥花の姿に、ちくりと罪悪感。
「…やりすぎたかな」
自分で自分に苦笑する。
こんなのは初めてだ。他の女には絶対できない。俺で刻んで、俺を覚えさせてやる。本気すぎて怖いくらい。お前がいればいい。嫌われたって追いかけるさ。
脈絡のない想いが、愛しさとなって込み上げる。
怠くなった体に鞭打って、仁忍は弥花を抱き直す。
「ごめんな、弥花…」
手首の脈拍、胸の鼓動に安心しながら…。
キス1つ、優しさが弥花の唇に舞い降りた。
翌朝―――。
あがががががっっ!?
ホテルのベッドで目覚めた弥花は、激烈熾烈猛烈な筋肉痛なる鈍痛に襲われた。
そう、昨日の初乗馬と仁忍の無茶なSEXのツケだ。
全身が凝り固まって重い!
動けない!
く、首がぁ!
頭がガンガンする!
クソぉぉぉぉぉ!!
もう…涙が出てきた…。
仁忍なんて大嫌いだ!
―――鬼畜生めっっ!!