舞い斬る華 第三章-6
「ん、いいよいいよ。言いづらいことあるんだろ?」
椿は振り向くシルディアに笑顔を見せた。
「誰しも色々背負ってるものなんてあるさ。ささ、ゴハン食べよ?」
シルディアは少し笑顔で、少し涙目で
だんだんぐしゃぐしゃの笑顔になってきて…
椿はナプキンでそっと瞳に溜まった涙を拭いた。
「…ありがと♪」
ちょっと鼻がかった声でシルディアはお礼を言った。
そして、二人は食べ終えホテルから外に出る。
「じゃーありがと!楽しかったよ!まったねぇ!」
そう言いながらシルディアは元気良く夜の街に走り出した。
パシっ!!
「ぇ?」
シルディアの振り向いたそこに、腕を握っている椿が居た。
「お前に行かせるより、俺が行ったほうが戦力になるぞ?」
椿は夜の町の明かりで照らされた笑顔をシルディアに見せた。
そして明日の朝、一緒に行こうと約束して、最後のホテルに戻る。
シルディアはギュっと椿の手を掴んだ。