舞い斬る華 第一章-1
時は今より数百年後のお話……
町並み今とさほど変化は見られない
変わったといえば…人のほうだろうか?
百数十年前からポツポツと出現しだした新しい人類
発見された当初は話題になったが、今ではその数は人類の5%を数えるようになった。
500人居る学校では、内25人が新人類といった数値である。
見た目こそ何も変わらないが、彼らには特殊な力がある。
『超自然治癒能力』
これはどれくらいの能力なのだろうか
例えば事故って傷を作る骨を折る
これくらいなら瞬時に治る
もし首が吹き飛んだり腕が落ちたとしても、外れたプラモデルの腕でも繋げるように傷口に重ねてやればあっという間に繋がる。
さらには病気というものもない
まだワクチンすら出来ていない病原体だろうと体内に入れば消えてなくなる
虫歯一つすら出来ない
まさに超人なのだ。
彼らが死ぬとしたら普通の人と同じような寿命や餓死ぐらいだろう。
当然、数少なかった昔はバケモノ呼ばわりされたり大変だったが、人権を保守しようと、また彼らが軍事利用などされないようにと各国のお偉いさんたちが彼らに様々な方法で活躍の場を与えた。
彼らでしか出来ないような危険な仕事
未だ残っていた原発事故の現場処理や生活困難なスラム地域での医療活動等
世界はその十年チョイだけで飛躍的な住みやすさになる
彼らのそのイメージは一気に良い方へと変わる。
また、他の活躍ジャンルでは彼らしか出来ないような調査、発掘や新しいメディアでの活躍、武道会などもあった。
長々と説明してしまったが、このお話はそんな中の一人の男がとある武道会場で活躍しているところからはじまる……
武道会も様々あるが、ここ最近ではやっぱり国民のストレス解消というか、メディアを通して見ても分かりやすく華のある武術
各国で長い歴史と様々な流派のぶつかりあう 【剣術】 が主流になっている。
といっても、剣だけではなくほとんどの刃物がここではOKとなっている。
日本で有名なのはもちろん日本刀、なぎなた槍、鎌
もちろん西洋風のサーベルや斧、また、ヌンチャクのような刃物のついた武器や変形する刀なども存在する。
勝敗はいたって単純
スパっと真っ二つなら 一本!
腕1本〜深手なら技あり有効などと、剣道に柔道のポイント制度を入れたような感じだ