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俺と俺様な彼女
【コメディ 恋愛小説】

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俺と俺様な彼女 〜11〜-4

「ただいま。」
「お帰りなさい。」
「お帰り。」
「ふう、おい、数馬。」
「何?」
「保奈美さんから私にチョコとかはもらってないか?」
ギロッ
「!?おい、母さん。数馬のやつどうしたんだ?」
「さあ、帰ってきてからずっとあんな感じで。」
「あの目はやばいぞ。クスリやってる奴でもあそこまで怖い目にはならん。」
「まあ、若いころはそんなものじゃないの?」
「激しく違うと思うぞ、母さん。」


「ご馳走様。」
ピンポーン
「誰かしら?」
「数馬?なにがあったんだ?」
「悪いな、親父。こればっかしは親父にも言えん。」
「数馬〜。」
「何?母さん。」
「保奈美さんが来てるわよ。」
「親父。」
「何だ?」
「その理由が来たよ。」
「?とにかく早く出なさい。」


「こんばんは。」
「なんの用すか?」 
「・・・怒ってる?」
「今ならスーパーサ○ヤ人に変身できそうですよ。」
「・・・」
「・・・はぁ。どうしたんですか?」
そんな悲しそうな目で俯かないでくださいよ。何も言えなくなるじゃないですか。
「・・・これ。」
「?なんですか、これ。」
「チョコ。」
「はい?」
「じゃあ、また明日。」
がしっ
「先輩、理由の説明お願いできますか?」
先輩は何か言いたげだったが俺の目をみてあきらめたのかため息をついて理由を話し出した。
「あのね、私お菓子とか作ったことないのよ。」
「それで?」
「・・・それで完成しなかったのよ。」
「何が?」
「数馬にあげるチョコレート。」
「・・・」
「それで、学校から早く帰って急いで作ってさっきやっと完成したの。」
「それがなんでチロルチョコを渡すことになるんですか?」
「だって何も渡さなかったら落ち込むでしょ?」
「・・・本気で言ってますか?」
「?」
本気だったんですね。・・・どう考えてもチロルチョコのほうが落ち込むでしょうが!!
「なんで素直にそう言ってくれなかったんですか?」
「だって・・・恥ずかしいし。」
「意味がわかりませんよ。」
「そういうものなの!!」
「はぁ、わかりましたよ。」 がさっ
「!?駄目!!ここで開けないで!!」
「!?わ、わかりましたからそんな大声で言わないでください。近所迷惑ですよ。」
「ご、ごめんなさい。いい?絶対一人の時に開けなさいよ!!わかった?」
「わ、わかりましたよ。」
「それじゃあ、おやすみなさい。」
「おやすみなさい。」 ばたん
なんなんだ、一体?まあ、いいけどさ。
「数馬。」
「なんだ?」
「保奈美さん何の用だったんだ?」
「いや、まあ、別に。」
「なんか分からんがやっともとの目に戻ったな。」
「?まぁいいや。俺部屋に戻ってるし。」


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