？来世ポイント★-1
「なんだここは？」
目を開けると俺は雲の上に立っていた。
「ここは？つうか俺は確か」
そうだ俺は確か交通事故で・・・死んだ！？じゃあここは
俺が辺りを見渡すと明らかに天国臭ムンムンだった。最初にいった通り地面は雲みたいなもんで出来ていて、めっちゃいい天気だ。
「はーい、順番ですよ順番。割り込まないでくださいよ」
そんで、何やら天使だか神様だか良くわからない人達が青くて丸っこい魂みたいな奴らの列を監視している。
「なんじゃこりゃーー！？」
俺は自分の姿も青くて丸っこい魂みたいなもんだと気付く。
「あ、そっか。死んで魂になったんだ」
だが俺は冷静に今の状況を受けとめる。
どうも死んでここに来ると今までのここでのことや、前世でのことも思い出せるみたいだ。
ここに来たのは初めてじゃない
確か俺はついこないだまで人間だったらしい。そして交通事故で死んだ。
その前はパンダだった、その前はカブト虫。
・・・カブト虫っておまえ
まあとにかく記憶をたどっていくとキリがないので止めとこう。
「はい93052325869658番さんどうぞ」
ありえない程たくさんあるテーブルには、ありえない程たくさんの人(天使みたいなの)が座っていて、俺たち魂の手続きを行っている。
少し耳を傾けてみよう
「そこをなんとか」
「いやいやいや、そんな事言われてもポイントが足りてないからね」
「ええ、じゃあ僕どないしたらいいんですか？」
「さあね、次の機会にどうぞ、ゴキブリなら一回で100ポイント貯まるよ。」
「ちょっ、嘘でしょ？なんで俺こんだけしかポイントないの？」
「よっぽど良い人生送ったんだね、ごくろうさん」
「そこをなんとか」
「しつこいねあんたも、後ろつかえてんだから」
どうやら揉めているところばっかだ。
だんだん俺の番が近づいてきた。
何やら近くのテーブルでやたら揉めている。面白そうだからみてみよう。
「あのねえ、人間になるには500ポイント必要なんですよ？なんですのあんた？20ポイントしかないじゃないの」
「いやだからそれは」
「あのねえ、20ポイントしかなかったらこんなもんしかなれないよ」
天使がリストを出した。
「ええと、ダニ、ノミ、ゴキブリ・・・・・いやあああああああああ」
たまらずそいつは大声を出す。
いやしかし他人の不幸はなんとやらだ、笑えるな。
「ゴキブリにしなゴキブリに、ゴキブリはいいよ！生命力強いし何でも食べれるし、あったかい家にもはいれちゃいうよ。」
こいつらやたらゴキブリ勧めやがるな
「あれ良く見たら21ポイントあるじゃないのあんた？」
「え？」
「21あったらもっとマシなのあるよ」
「マジで？」
「よかったなあんた、20と21の間にはものすごい差があるんだから」
「よかったあ。で、何になれるの？」
笑顔でじらす天使。
「・・・フナムシ」
「え？」
「いや、だからフナムシ」
「いやあああああああああ」
フナムシって、(ダンゴロ虫＋ゴキブリ)÷2したようなあの生きもの？
ほぼゴキブリとかわらねえじゃねえか