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一ヶ月の距離
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一ヶ月の距離-2

「一ヶ月、俺に時間くれないか?」
「…何で?」
もぅ何も考えられなくなっていた。苦しさはピークを超えていた…涙は枯れることを知らないかのようにずっと流れていた。
「一ヶ月、自分の事もお前の事も…絶対戻ってくるから。由美のところに…だから時間くれないか?」

私は拒否する力もなくそれを承諾した。何も考えられなかった…「戻ってくるから」ただその言葉だけを信じた。
別れ際、ぎゅっと抱き寄せられてキスをした。二人とも泣いていた。
「絶対戻ってきてょ…」彼の腕の中で泣きながら消えそうな声で言った。「あぁ…絶対だから」

その後、車は来た道を戻って行った。車が見えなくなると急に体の力が抜けその場にへたれこんでいた。さっきあれだけ泣いたのに涙はまだ流れていた。いや、一人になってからの方が涙はたくさん流れていた…
一人ぼっちで知らないところに置いて行かれた子供のよぅだった。彼がいなくなった途端、今まで以上に寂しくて辛くなった。自分で招いた事なのに…今更後悔しても遅いのに。何故だか彼がもぅ二度と戻って来ない気がした…
一ヶ月後、私達はどうなっているんだろう。。。


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