ご主人様のため・・・〜私の好きな人は〜-3
「早坂くん!!」
そんな二人を遠くから見た後、無言で去っていこうとする翔太を奈歩が引き止めた。
「あの………」
「斉木さんに学校で言われたこと、心にずっと響いてたよ。あの言葉がなかったら、今も亜希のこと苦しめていたかもしれない………」
「…………」
奈歩が翔太に歩み寄り、耳元で何かを囁いた。
そして………
「じゃあ、また学校で会えるといいね!!」
天使のような笑顔で奈歩は去っていった。
・・・・−−−−
「うおぉ〜あ゛ぎ〜おかえりぃ〜」
今、号泣しているのは亜希の父、友成である。
「おかえりなさい、亜希。」
そして、優しい笑顔で出迎えたのは亜希の母・美那子。
ちなみに、沖縄で既に再会を済ませた亜雄斗と亜哉斗は父に、亜由は母にそっくりな反応であった。
「お父さん、お母さんただいま!!心配かけてごめんなさい!」
「いいのよ。亜希が無事でなにより!!さぁ、疲れたでしょう?お風呂沸いてるわよ!」
「うん!」
こうして、徐々に亜希は普通の生活に戻り、亜希の笑顔で、事件(?)は幕を閉じたのであった。
数年後−−−−
リーン・・・ゴーン・・・
美しい鐘の音が響いている。
そして教会から純白のウエディングドレスを着た、綺麗な花嫁が、花婿と共に、幸せそうな笑顔で出て来た。
「おめでと〜!!」
「まぁ綺麗な花嫁さんね〜。」
あちらこちらから祝福の声があがる中、なぜか花嫁がキョロキョロと誰かを捜し始めた。
「おい、亜由?どうしたんだよ?」
「亜希がいないのよ…」
「あっ!そういえば良平もいない…」
「良平も??じゃあ邪魔しちゃ悪いか♪」
「んっ!待ってりょうちゃん!!今日はお姉ちゃんと龍兄の結婚式なのに……」
ここは教会の近くにある、ホテルの一室。
亜希のドレスアップした姿に普段とはまた違う色気を感じ、我慢できなくなった良平が連れ込んだのだ。
「まぁまぁ、めでたいし、いいんじゃない?」
「よくないぃ〜……」
亜希が渋っている間にも、良平の指は亜希のショーツへ侵入していく。
「だめ?」
ちゅっ……ちゅくッッチュクッッ……
「んっ……はぁ…ンッッ…」
「亜希……」
「あぁっ!!きぁッッ!」
ピクンッッ!!ビクゥッッ!!
亜希が突然、悲鳴ともとれる声をあげる。
ショーツへ忍び込んでいただ良平の指が、1番敏感な部分を爪で引っ掻くように激しく摩ったのである。
「もうイッちゃったの?イヤラシイなぁ〜嫌がってたんじゃなかったっけ?」
わざと亜希の耳元で囁く。