生きている?-1
キーッ ドドン
それはあまりにあっという間の出来事であまりにあっけなかった。俺は車に引かれてあっけなく、死んだ。
車に引かれたあとぷわ〜っと体が浮いたようになった。いや、実際浮いていた。
あれ?これってもしや、俺幽霊になったの?
だって実際ここは天国でも地獄でもなくこの世なのだ。
うっわ〜俺この世に未練あるんだ!!笑
なんで死んだのにこんなに冷静なのかは自分でもわからない。この世での俺は死にたがっていたわけでも死ぬ理由があったわけでもなかったのだから。
実感が湧かないからかもしれないなぁ。
俺はそんな独り言を言いながら何となく自分が通ってる高校の前に来ていた。
もぅ授業はじまってるかなぁ?
俺は学校に行く途中に事故に遭ったのだ。あ〜ぁ!交通事故で死ぬなんてさすがクラスで1番のドジ!
俺は壁をすり抜けて自分の教室に入ってみた。うわっ!ホントに壁をすり抜けちゃったよ!すご〜い!
なんてのんきな発言をしていたら鼻水をすする音と泣き声が聞こえた。
『あの真木が・・・・・?』
『信じられない・・・・・』
そんな声がぽつりぽつりと聞こえるだけで、あとはみんなの泣き声と俺の動いていない心臓の音が聞こえるだけだった。
りょう、むーちゃん、トン、ちび・・・・・
皆が俺が死んだことを悲しんでる。
俺はそれを見て初めて自分が死んだんだということを実感し、涙を流した。
みんな泣くなょ!俺こんなに元気だし?やめろよ!なぁ!
俺の声はみんなに届くはずもなく、俺はいたたまれなくなってその場から離れた。
俺はこれからどこにいけばいいのだろぅ?
クラスの様子を見ただけで耐えられなくなったのだ。家族の所には行けない。
俺は学校の近くの公園で?時間ほどぼーっとしてた。
そして俺は持ち前のプラス思考で
そうだ!あいつの所に行ってみよう!
あいつとは一年間メールをしていたひと。いわゆるメル友だ。
あいつはまだ俺の死を多分知らないだろうしあいつが普段どんな生活をしてるのか見てみたいし〜ニヤニヤ
ただの好奇心だった
でも、違った。
あいつの学校へ行くとあいつはどこにもいなかった。
今日休み?家にいるのか?でも学校しか知らないし〜!ってか何でいないだょ!?
もぅいいやッ!せっかくきたんだし、この学校を探検しようっと☆
俺は学校中を探検し、最後に屋上へと向かった。