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「本気の恋。はじめました。」
【大人 恋愛小説】

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「本気の恋。はじめました。(上)」-5

「ねー指名したんだからチューくらい、いいでしょ?」

あほかっ!
指名ごときで許してたら口がいくつあっても足りないわっ!

「もっとお話してから…ね」
「え〜いいじゃん〜」
「美鈴さん、ご指名です」
助かった!ナイスタイミング山下さん!

「ちょっとまっててね〜」「え〜」

不機嫌そうなおやじはほっといて…

「ナツくん!今日も来てくれたの?」
「メール返って来ないから心配でさ〜」
「あっごめん!最近疲れててさ」

すっかり忘れてた…

「でさ、今度の日曜とか暇?」
「私毎日ここだもーん。同伴ならいいけど」
「そうゆうんじゃなくてさ〜一日一緒にいたいんだよ。」

この人は最近こうだ。
うざったくなってきたな…
「美鈴ちゃんせめて本名教えてよ〜」

だからあほかっての!  個人情報流出反対!

「私もうすぐ辞めるからさ、辞めたらどっかいこ?」「本当!うれしいな〜」

実際長く続けるつもりは無かった。
昨日のあんな事もあったし…

「どこいく〜?」
「え〜じゃあ…」

行きもしない約束をとりつけ、エロおやじをあしらい…その日は終わった。

「いや〜疲れた〜いいな〜美鈴は指名多くて!おやじの席きつかったよ〜」
「まこと君をエロおやじ特攻隊に任命する!」
「やだ〜!」

帰りの送りのやりとりはなんだか楽しい。

ぴろっ
メール?またナツくんからか?

『昨日はびっくりした。浮気の件はもう本当に反省した。やり直せないか?』

…元カレからだった。
何を今更!
私はもやもやした気持ちでいたが、メールを返す気にはなれなかった。


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