投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

きみのとなりへ
【純愛 恋愛小説】

きみのとなりへの最初へ きみのとなりへ 9 きみのとなりへ 11 きみのとなりへの最後へ

きみのとなりへD-1

彼女の隣は、不思議とすっごく居心地がよかった

『きみのとなりへ』〜一平side〜

沙癒ちゃんとメールしだして1週間たった。1日2、3回メールする。普通の人に比べたら少ないかもしれないけど、人見知りの僕からしてみれば、会って間もない人と毎日メール出来るだけでも快挙だ!彼女が楽しそうに返事をくれるから、人見知りな僕も思わず色んな事を話しちゃう。昨日なんか誠二の変顔を写メで撮って送っちゃった!沙癒ちゃんめっちゃウケてた〜!誠二には言えんけど…。

最近は、学校終わったら即誠二んちに行って練習練習の毎日。忙しいけどかなり充実!ライブが楽しみだな〜。

いつもの公園にライブに行くと、もう人だかりが出来てた。

「最近人が多くなったよね〜」

「特に女の子な。あ、沙癒ちゃん来てる!よかったね〜、いっぺーちゃん。」

誠二は僕を見てニヤニヤして言った。ったく…、嬉しいけどさ。

ライブ中、出来るだけ沙癒ちゃんと目を合わせないようにしてた。目を合わせちゃうと、歌詞が飛んじゃいそうだったから。でも一度だけ沙癒ちゃんの方を見てみた。僕の大好きな笑顔で、楽しそうに聴いてくれてる。
ヤバい、歌詞飛びそう。

ライブが終わると何人かの子が差し入れを持ってきてくれた。

「一平くん、これ食べて!」

「あ、ありがとう。」

差し入れてくれたマフィンを食べながら周りを見てみたけど、沙癒ちゃんの姿はなかった。もうバイト行ったのかな?

「一平くん、メアド教えて!」

女の子の一人がこっそり耳打ちしてきた。

「ごめんね、そういうのはちょっと…。」

「いいじゃん〜!ね?」

かなりしつこくて断りきれそうになかったから、誠二にタッチしようと周りを見てみると、
…あれ?

「ちょっとちょっと、何勝手に僕の携帯触ってんの!?」

誠二はバレたか〜とか言いながらも、返そうとしない。

「誠二が返してくれないから、ちょっと…」

と言い訳をしながら、女の子達から逃げた。

「一平くん、今から暇?」

“一平くん”って言う時の誠二は、大抵何か企んでる。何を企んでるんだ?

「そんな眉間にしわ寄せんなって!暇ならさ、明日学校休みやし遊びに行かん?」

「え?明日休みなの?」

「秋分の日って知ってるかい?」

むっ、やな言い方〜。けど、そっか!明日は秋分の日か。なんか得した気分!


きみのとなりへの最初へ きみのとなりへ 9 きみのとなりへ 11 きみのとなりへの最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前