投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

【魔術師】の戦いと受難
【ファンタジー その他小説】

【魔術師】の戦いと受難の最初へ 【魔術師】の戦いと受難 6 【魔術師】の戦いと受難 8 【魔術師】の戦いと受難の最後へ

【魔術師】の戦いと受難 いち 〈中〉-4

「美袋先生っ!大変なんです。顎がっ!顎がぁ!」
わたしは美袋先生の準備室にドアを蹴破らんがごとき勢いで飛込んだ。
「ど、どうしたの?とりあえず落ち着いて。」
「・・・・・落ち着いて。」
よかった美袋先生とヨミハさん居る。
「あのっ、あのっ顎が化け物と闘ってわたしを連れてくるため美袋先生呼んでって。」
何を言ってるんだわたしは、顎のピンチなのに!
その時

ドゴォン!!!

巨大な爆音が聞こえた。
「何っ !!魔術兵器の魔力量にも匹敵するわよこれ。」
「・・・顎?」
わたしは小さく呟く。
「ぇ?ちょ、ちょとヨミハこれって?」
美袋先生はヨミハさんに尋ねる。お願い違って!
「・・・確に、顎さんの【魔力】と・・同じ。」
そんな、嫌っ!!嫌ぁっ!!
「っ!行くわよヨミハっ!!」
「・・・・・ハイ。」
先生達が走り出した。
「顎ぉぉぉお!!!」
そう叫ぶとわたしも走り出していた。



腕に込めた【魔力】を一気に解放する。
「吹き飛べ!!!!」
解放された【魔力】は行き場を失い俺の腕を吹き飛ばす。同時に圧倒的な破壊の波動が掴んでた化け物の腕すら吹き飛ばした。
「ギィャァァァァアッ!!!!」
「餓ぁぁぁぁぁあっ!!!」
俺と化け物の悲鳴が木霊する。



「顎くん!」
「顎さん」
俺ん呼ぶ声が聞こえる。これは美袋さんとヨミハか、アイツしっかり連れてきたのか。
「顎っ!!三十分持つって言ったじゃない。」
雫か、悪いな。
「ヨミハ、蘇生させるわよ手伝って!」
美袋さんが叫ぶ。・・・多分、無駄だ。
「・・・・・ごめん・なさ・い。」
ほらな。
「どうしてヨミハ!?」
「何でヨミハさん!?」
二人してヨミハに詰め寄る。ヨミハが可愛そうだって。
「・・・魂の・核、心臓・・が無い。」
ヨミハがそう言う。二人が息を飲んだのが判る。
「顎っ!!」
あぁ、駄目だ、意識が・き・・れ・る。
「嫌ぁぁあっ!顎!顎っ!!」
「顎くんっ!顎くんしっかりして!!顎くん!!」
俺の意識は深い闇に堕ちて行った。


【魔術師】の戦いと受難の最初へ 【魔術師】の戦いと受難 6 【魔術師】の戦いと受難 8 【魔術師】の戦いと受難の最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前