Road of the selling〜売れる道筋〜-4
売れなかった商品、つまり俺たちは一度兄貴たちの担任が段ボールにまとめて帰りのホームルームという会で生徒達言った。
担任教師「え〜。売れ残ったものは持ち帰ってください。あ、でも置いといてもいいですよ。処分するんで。」
売れ残ったCDなんかは人気を集め、女の子なんかが持ち帰った。ふわふわで気持ちいいぬいぐるみなんかには兄貴の奴が目がなく、段ボールを漁っていた。
人形「兄貴……。」
kei「おう。お前も持ち帰ってやる。責任あるしな。」
人形「いや、俺は…兄貴に迷惑かけちまいそうだから処分されるよ。」
kei「そんなこと言うなよ。たしかにお前は邪魔だけど(笑)」
人形「そう思うならほっといてくれ!!」
kei「なんだよ…冗談なのに!分かった。もういいよ。」
兄貴は結局売れなかった○ムポ○プリンを連れて帰ろうとしていた。
サイ「ゴム人形さん!だ、だめよ!いきなさい!」
人形「サイさん!」
サイ「ここで処分されてはだめ!がんばって生きなさい!」
サイさんは俺を体で体当たりして、兄貴のバックまで放り投げた。
人形「サイさん…体が動いた?」
サイ「さようなら。この2日間楽しかったわ。元気でね。」
人形「待ってくれ!それなら一緒に行こう!」
サイ「私はもういいの。去年の文化祭も売れ残った商品なんだから。もう無くなってしまったほうが…。」
人形「俺に言ってる事と、サイさんのやってる事違うよ!お願いだから来てくれ!」
サイ「さようなら…。ゴム人形さん…。」
人形「サイさーーん!!」
俺は悲しかった。生まれて始めて悲しいと思った。
その時…。
○ムポ○プリン「いじわるして悪かったポム。お前の売れたいと言う熱意、大切な友(人形)を想う気持ち。感動したポム。もっと泣けポム。人形生(じんせい)悲しい事ばかりだポム。いちいち我慢していてはダメになってしまうポムよ。」
人形「分かってるぜ……。そんなこと…。」
俺は○ムポ○プリンの背中で泣いていた。
そしてそのまま兄貴のバックのなかに入り、兄貴の家へ戻った。
kei「あっ!ゴム人形!」
家に帰って途端、俺と兄貴はもう会話出来なくなっていた。
なんで人間の兄貴とゴム人形の俺がしゃべれたんだろうな?
そこで兄貴は俺に話しかけるようにつぶやいた。
kei「あとから聞いた話で、売れ残った商品はゴミ袋に入れられてゴミ収集車に潰されたらしい。よかった〜こいつら。持って帰って来て。」
へっ…ありがとよ兄貴…ありがとよ○ムポ○プリン…
ありがとよサイさん…。
さようなら…
完