俺と俺様な彼女 〜8〜-2
「え〜、というわけで、24日数馬の家でクリスマスパーティーをすることが決定しました。」
「ありがとう、数馬君。私も誘ってくれて。」
「いやいや、気にしないで。」
「そうよ、あんまり感謝すると調子に乗るから気にしないでいいわよ。」
俺は犬ですか!?
「えっ?えっ?」
「気にしなくていいよ、八重ちゃん。いつものことだから。」
「そうなんですか?」
「そうそう、先輩がいじめて数馬が泣きそうになるのがいつものパターンだから。」
余計なこと言ってんじゃねーよ、憲一。
「じゃあ、私たちでケーキと料理作るわね。当日台所使わせてもらっていい?」
「ああ、いいよ。」
「責任重大ですね。」
「あんまり固くならなくていいよ、八重ちゃん。」
「先輩は料理とかできるんですか?」
「まあ、そこそこね。」
先輩の手料理か。楽しみだ。
「じゃあ当日は駅に一時に集合ということで。では、解散。」
〜24日〜
「う〜す、早いな。」
「よう、憲一に結衣。」
「先輩来てないところを見ると間に合ったようだな。」
「しまった、八重ちゃんに先輩の時間の正確さ言うの忘れてた。」
「大丈夫よ、ほら、あそこ。」
「ああ、良かった。八重ちゃんを血の海に沈めるわけにはいかないからな。」
「思うんだがたぶんそんなことするのはお前にだけだと思うぞ。」
「良かったわね、愛されてて。」
「全然うれしくない。」
「こんにちは。ちょっと遅れましたか?」
「いや、まだ先輩が来てないから大丈夫。」
「?」
「ねえ、ほんとに月宮先輩そんなに時間に正確なの?」
「ああ、俺が先輩に時計プレゼントしてからさらに正確になった。」
「前より正確ってどんだけ正確になったんだよ・・・。」
「おっと、先輩のご登場だ。」
「こんにちは。」
「こんにちは。全員揃ったし行きましょうか。」
「「「「お邪魔しま〜す。」」」」
「いらっしゃい。あら、憲一君。久しぶり。」
「ども、おばさん。これ、母からです。」
「あらあら、わざわざありがとう。恵子さんによろしく言っといてね。」
「わかりました。」
「お邪魔します。」
「保奈美ちゃんよね?いつも数馬がお世話になっています。」
「いえ、こちらこそ。」
「母さん、もういいから。」
「何照れてるのよ、あんたは。ささ、どうぞ上がってちょうだい。」
『みゃあ』
「あら?」
「きゃあーー、可愛いーー。」
「ああ、家で飼ってる猫のミーです。ほら、ミー。みんなに挨拶しなさい。」
『みゃあ〜』
「おりこうさんですね〜」
「八重ちゃん猫好きなの?」
「はい!!」
「そっか。・・ん?先輩、どうしたんですか?」
「え?な、何?」
「いえ、なんかなんともいえない目で猫を見てたので。」
「気のせいよ。」
「まさか、食べようとか思ってないでしょうね。」
「・・・あんたを食うわよ。」
「先輩、言葉だけ聞くとなんかエロいです。」
「っ!?最低!!」
「ああ、冗談ですよ〜。」
「知らない!!」