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俺と俺様な彼女
【コメディ 恋愛小説】

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俺と俺様な彼女 〜7〜-2

「ねえ、憲一。」
「何だ、結衣?」
「あれ何?」
「わからん。数馬に見えなくもないがあんなに凹んでるのは俺も見たことがない。」
「数馬を中心にドーナツ化現象が起きてるわよ。」
「ああ、周りのクラスメートの視線が痛いな。」
周りのクラスメートは『お前ら数馬の親友なんだから何とかしろよ』と無言のプレッシャーを与えている。
「憲一行きなさいよ。」
「やだよ。結衣が行けよ。」
「情けないわね。たくっ、しょうがない。・・・ちょっと、数馬。」
「ああ、結衣か。今日も綺麗だな。」 ずざざっ
「お早いお帰りで。」
「ないないありえない。あれ何?数馬?数馬があんなこと言うとかありえない。」
「落ち着け。」
「私あんなの無理。憲一が行って。」
「しょうがねえ。・・・おい、数馬。」
「憲一か、・・・俺はもうだめだ。」
「何があったんだよ?それにそのあざはどうしたんだ?」
「昨日さ、先輩と買い物に行ったのは知ってるだろ?」
「ああ、食堂で言ってたな。」
「そんでさ・・・」
・・・
・・

「てな風になって先輩と喧嘩したんだよ。」
「あ〜、そりゃ月宮先輩が悪いな。お前がキレんのもしょーがねーよ。」
「ごめん、私が余計なこと言ったから・・・」
「あ、いや、結衣のせいじゃないよ。そういう意味で言ったんじゃないから。」
「でもどうすんだ?別れんの?」
「俺は嫌だよ。でも先輩が俺のことを信じてないって思うとさ。それに先輩もあそこまで言われて黙ってるとも思えないし。」
「先輩はそんなつもりで言ったんじゃないと思うけどなぁ。」
「とりあえず数馬から折れてみれば?怒鳴ってすいませんでしたって。」
「それはやだ。後悔はしてるけど先輩のこと許してるわけじゃねえから。」
「頑固ねぇ〜。」
「言うな、結衣。男ってのはそんなもんなんだよ。」
「お前、たまに良いこと言うよな。」
「俺はいつだっていい男だ。」
「・・・そこの窓から飛び降りるとさらにかっこいいぞ。」
「命賭けてまでかっこよさ追求しねーよ!?」
「まあ、とにかくしばらく様子を見るしかないわね。」
「そうだな。」


「数馬〜、飯食おうぜ〜。」
「ああ。」
「まあ、元気出せって。」
『お〜い、谷岡〜。お前に客来てっぞ。』
「先輩か!?」
「いや、違う。あれは‥」そこには前橋さんがいた。


「ごめんね、昨日は。先に帰っちゃって。」
「あ、いえ。あの、怪我大丈夫ですか?」
「ん、ああ大丈夫だよ。ちょっと痛むけど生活に支障はないよ。」
「そうですか。あの、あの後月宮先輩とは?」
「あ〜、ん〜、まぁ、ちょっとね。」
「ご、ごめんなさい。私が余計なこと言ったせいで。」
「ああ、いいよ。前橋さんが直接的な原因じゃないから。それに、俺も自分から先輩にコクった口だから、前橋さんの気持ちもわからなくもないよ。」
「それでも、…やっぱりごめんなさい。」
いい子だよな。でも俺はたとえ先輩と別れても付き合う気はないからはっきり言っといたほうがいいよな。
「あの、さ。昨日のことだけど…」
「はい。」
「俺、保奈美先輩が好きだからさ、その、前橋さんの気持ちにはちょっと…」
「…そうですか。…そうですよね。わかりました。」
「ごめんね、俺みたいな男を好きになってくれてとてもうれしいんだけどさ。」
「谷岡くんはかっこいいですよ。とても。」
「そんなこと言われるの初めてだよ。」先輩は二言目には大体俺の悪口だからな…。
「あはは。…あの、それじゃあ友達になってくれますか?」
「あ、うん。それはもちろん。」
「ありがとうございます。…あの、月宮先輩とうまくいくよう祈っておきます。私が言うのもなんですけど。」
「そんなことないよ、ありがとう。じゃあ、また。」
「はい。」


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