恋心粋〜開花〜-5
「あぁ―――――！」
一思いに来た充満感を、必死で貪る弥花。
これを待っていた…。
気が狂うほど我慢してきたのだ。
大柄な体重が遠慮なく、弥花の淫壺にぶつけてくる。
あまりの気持ち良さに咽ぶ弥花の声を飲み込むように、仁忍は口を塞ぐ。
「んんっ、むぅ……」
二酸化炭素が弥花の中で膨れる。声を出せないもどかしさに、やがて熾る子宮が孕んでゆく。
「おぅ…」
うねる肉襞に吸い込まれそうになった仁忍は、咄嗟に唇を離す。
「…ぅはあぁ、いくっ！…いくぅ…」
「いい…ぜ、弥花…」
霞みゆく神経が、限界を告げる。
「んっんっ、…っはぁ、あああぁ―――っっ」
やがて快楽の大波にのり、白い飛沫が弥花の脳髄へ最奥へと堰を切った……。
「舐めろよ」
愉悦の余韻に漂う弥花の顔を挟むようにして、膝立ちする仁忍。
まだ体が怠い…。
頭がぼうっとする…。
あ○この中で、仁忍の精液が泡立ってくすぐるのだ。
「ふふん、…ちっちゃい」
目の前でぶら下がる男根に、ぼんやりと鼻を鳴らす弥花。
「煩せぇ！」
達ったばかりなのだ。
今は萎えても、腹の底の欲望は治まらない。
…溜まっているのはお互い様だ。
「予習もしてきたんだろ？」
自分で根元を軽く扱いで大きくした亀頭を、弥花の唇に押し付ける。
むにっ…。
その感触のいやらしさに眩眩する。
半開きになった唇から舌がもたげる。
れろっ…。
「あっ…」
ぴくんと仁忍の尻が締まる。
その反応に微笑み、更に舌を突き出す弥花。
(やだ…っ、私の味がする…)
先程まで弥花の中に入っていたのだ。当然と言えば当然だが、自分の乱れっぷりに改めて赤面する。
「…手も使え」
仁忍の太腿を這い上がり、そっと肉棒に手を添える。初めての口淫に、タッチがまだ慣れていない。
それでも弥花の蕩ける表情をおかずに、仁忍は固く張り詰めていく。
「今度は俺の番だ」
口腔から分身を引き出して、両手いっぱいで弥花の全身を撫で上げる。
「あん…」
胸の谷間から、すすぅ〜と指が下りていく。その後を唇が追う。
「んんっ」
背筋を探れば、ぴくぴくと可愛く反応する弥花。
まだまだ時間はある。
仁忍は楽しむように、少しずつ弥花の性感帯を掘り起こしていった。
あれから夕食を挟んで、優しくゆったりと…やがて獣のように交歓った。
失神した弥花を寝室に残して、仁忍はバスルームの洋式便座に腰掛ける。
そして、同じホテルの別室にいる亜蓮に携帯電話をかけた。