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淫魔戦記 未緒&直人
【ファンタジー 官能小説】

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淫魔戦記 未緒&直人 2-11

「ああ、藤谷……声を聞いているだけでもイキそうなのに、蜜がこんなに……飲んでも飲んでも溢れてくるよ」
未緒は顔を背け、護は無視する事にした。
心が嫌でも体が反応してしまうのは、仕方がない。
その時、遠くの方を凝視していた綾女が呟いた。
「……来たわよ。凪、出なさい」
声に応じて、綾女の影から何かが飛び出した。
猿……のようなもの。
目が三つあったり指が六本あったり爪が妙に長くて鋭いのを除けば、それは猿にそっくりだった。
−これが綾女の使い魔、凪である。
襲い掛かってきた男達を撃退したのも、この使い魔だ。
「神保直人を捕らえてちょうだい」
キィと鳴くと、猿は構えを取る。
その視線の先に、悠然とやってくる少年の姿があった。
動作とは裏腹に、表情はかなり厳しい。
どうやら、事情は飲み込んでいるようだった。
「−綾女」
発した声に、凪が縮み上がる。
「お前は……未緒をそんな目に合わせたからといって、僕が愛想を尽かしてお前に乗り換えるとでも思っているのか?」
「そんな事は、微塵も考えていません。でも……」
綾女は首を振った。
「……悔しかったから」
言い終わる前に、凪が鳴いた。
キィッ!
構えたまま、一気に間合いを詰めていく。
「っ!」
直人は未緒と違って、実戦慣れしていた。
飛びすさって間合いを空けつつ、懐から紙を取り出して放る。
それはペタリと凪に張り付き……放電した。
ばぢばぢばぢぃっ!
「ギイィッ!!」
「ぎゃあっ!」
凪と綾女の声が同時に上がった。
使い魔と主人は、五感が繋がっている。
凪の痛みはそのまま綾女に伝えられ、悲鳴をほとばしらせたのだ。
「僕は、刃向かう者に容赦はしない。綾女、今ならまだ忘れてやる事はできるぞ?」
「わっ……わた、私、も……半端な、気持ちで……こんな、真似……しま、せ……ん」
痛みをこらえて体勢を立て直すと、綾女は凪と共に直人へ襲いかかった。
「綾女……」
綾女が正面から、凪が背後から攻めてくる。
「破魔、来い」
直人の呟きに応えて、その掌から何かが飛び出した。
それは、凪を迎え撃つ。
「ギィッ!」
体を弾かれ、凪が声を上げた。
凪を迎え撃ったのは、矢のようにスリムなボディを持つ使い魔だった。
「スピードならお前が上のはずだ。いたぶってやれ」
それだけ言うと直人は、綾女と対峙する。
「……一つ、言い忘れた事があります」
綾女がにいっと微笑む。
「とても、大事な事」
綾女は片手で未緒と護を指し示した。
目の前でバトルが繰り広げられようとしているのだから、さすがに護は動きを止めている。
「有沢君は私が呪術をかけていて、あの女を抱くと死にますよ」
「なッ……!」
直人は目を見開いた。
「綾女!お前は……っ」
「殺したくないでしょう?でしたら、私の言う事を聞いて下さい」
直人は綾女を射殺しそうな力を籠めて睨み付けると、放った使い魔を回収した。
「……好きにしろ」
吐き捨てて、直人は両腕をぶら下げた体勢を取る。
「凪。直人様を羽交い締めにして、抵抗できないようにして」
「キィ」
凪が直人に組み付き、痛くはないがすぐには振りほどけない程度まで力を強めて拘束する。
「直人様……」
綾女が笑みを浮かべる。
「あの女と有沢君は、ああしておきます。直人様が少しでも抵抗なさるようでしたら、有沢君は殺しますよ?」
綾女が口中で何やら呟くと、成り行きに目を配っていた護の表情が変わった。
変わった……というより、なくなったというべきか。
木偶人形のようになった護はぎこちなく体勢を変え、未緒の上に覆いかぶさった。
護の肉棒が、亀頭で未緒の秘裂のそこかしこを嬲っている。
綾女の指令が下れば護は即座に未緒を貫き……死ぬ。
「……分かった」
「ご理解いただけて幸いです」
綾女は直人の前まで来るとひざまづき、穿いているズボンに手をかけた。


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