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俺と俺様な彼女
【コメディ 恋愛小説】

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俺と俺様な彼女 〜6〜-2

「先輩、これどうですか?」
「だめね、全然似合ってない。」
「じゃあこれは?」
「服がかわいそうよ、止めときなさい。」
「・・・これは?」
「ここまで似合わないのもある意味すごいわね。」
「もういいです。帰りましょう。」
「冗談よ、さっきの仕返し。」
先輩の仕返しはどう考えても100倍返しになってます。
「今の三つの中ではどれが一番よかったですか?」
「…最後がまだましだったわね。」 ましって、ちょっと。
「じゃあ一番最初のにしときます。」 こっちも仕返しだ、このやろう。
「そうね、それが一番似あってたからね。」
「へ?」
「私に勝とうなんざ100年早いわよ。」
ちくしょう、すっげぇむかつく。
「ほら、さっさと買ってきなさい。」
「へ〜い。」


「けっこういい時間ね。」
「そうですね〜。腹減った〜。」
「何か食べて帰りましょうか。」
「すいません、さっきのジャケット代であんまり残ってないんです。」
「心配しなくてもおごってあげるわよ。…何よそのムンクの叫びみたいな顔は?」
「だって先輩の口からおごるなんて言葉が出るなんて思ってませんでしたから。」
「さよなら。」
「ああ、うそですうそです。行きましょう、ぜひ行きましょう。」
「…まあ、いいわ。」

「いらっしゃいませ〜。ご注文はお決まりでしょうか?」
「先輩のおごり〜おごり〜。何しよっかな〜。」
「スパゲッティセットひとつとお子様ランチひとつ。」
「はい??」
「え?」
「何?」
「あの、どっちがお子様ランチ?」
「数馬に決まってるじゃないの。」
「いや、先輩、ちょっと。」
「さっきのことまだ許してないんだけど。」
「・・・調子にのってすいませんでした。心の底から謝りますんでお子様ランチはマジで勘弁してください。」
「しょうがないわね。すいません、さっきのお子様ランチは取り消しで。」
「はい、わかりました。」
ああ、ウェイトレスさん、そんな目で俺を見ないで・・・。
「あの、俺はオムライスセットで。」
「かしこまりました。ごゆっくりどうぞ〜。」

「先輩、えげつなさすぎます。」
「ふざけたことを言う数馬が悪いのよ。」
そうかなぁ。…いやいやいや、明らか先輩のほうがひどいだろ? あっぶねぇ〜、先輩と一緒に居ると感覚が麻痺しちまう。


「ふう、先輩。ご馳走様でした。」
「先に行ってて。私お金払っておくから。」
「じゃあ外で待ってますんで。」

「うう、さびぃ。」 ちょっと前までは暑いって思ってたのになぁ。
「‥いや‥はなし‥ださい。」
「ん?」何だ?…ありゃ、女の子が男二人に絡まれてら。かわいそうに。…おいおい、路地裏入ってったぞ。やばくねぇか?…まっ、俺には関係ねぇか。

だぁぁ、ちくしょう。ほっとけるわけねぇじゃねえか、くそったれ。先輩は…まだか。そういやレジ混んでたからな。くそ!!


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