桜ひとひら-1
眩しい朝の光。
食器が重なる音。
いつもの主人の声…
いつもと変わらない、朝。
「さぁ、起きなさい。もう朝だよ。」
私は目を開けず主人の声に耳を傾けた。
「今日はお前の好きな朝食ばかりだよ。」
そう言うと、何かが唇に触れた。冷たく、柔らかい感触…これは…
「ゼリーだよ。好きだろ?」
やっばりな…
私の好きな、銀座フランツェのゼリーだ。
他のゼリーよりも水分が多く、その分やわらかく、とても滑らかなのだ。
私の具合が悪い時、私の機嫌を取るときは、主人は必ずコレを買ってくる。
「そういえば、お前の植えた桜がもうすぐ咲きそうだ。あと一週間もすれば、庭が桜色に染まるな」
桜…私が丹誠込めて育てた桜。主人のお母様に譲って頂いた苗を植えた。
それがもうすぐ咲くのか…月日はなんて飛ぶように過ぎるのであろう。
主人も同じことを考えていたようだ。
「去年植えたから、約一年か…結婚してすぐだから、僕たちのもうすぐ結婚記念日だね。初めての…」
主人の言葉にも、相変わらず私は目を開けない。
―ギシッ
ベッドの軋む音と共に、隣に体重が傾いたのがわかった。
無理矢理こじ開けられた私の唇に、主人の熱い舌が入り込んでくる。
同時にネグリジェを捲り上げ、乳房を掴みあげる。
私は寝るときは下着をつけない主義なので、すぐに乳房が露になってしまうのだ。
主人は唇を離すと、そのまま乳首に舌を這わせた。
「この陶器のような白い肌が好きなんだ。」
いつものセリフ…
他の女には、何と呟いているの?
主人は強引に足を開かせると、まだ濡れていないソコにしゃぶりついた。
舌をドリルの様に尖らせて奥まで舐め摩る。最も敏感な場所は、舌の腹で潰す様に…
そんな事をされたら、否がおうにももっと求めたくなってしまう。
その私にしゃぶりついている唇で、どんな女に愛を呟いたのか…
そんな事を考える自分が嫌い。
「いれるぞ…っ」
その言葉を合図に、熱く脈打つ主人が入ってきた。
ゆっくりとならす様に…
全神経がソコに集中して、少し触れただけなのに、体がのけぞりそうになる。
固く閉じた入り口は、主人の全てを受け入れるには潤いが足りないようで、
ヌチャッ…
ゼリーを手に取ると、潰す様に入り口に塗りたくった。
奥までも指で塗りたくり、たちまち私のソコはゼリーだらけになってしまった。