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アッチでコッチでどっちのめぐみクン
【ファンタジー 官能小説】

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アッチでコッチでどっちのめぐみクン-38

「ど、どうし、て!? 体が、動かない……よ」
 めぐみは、テーブルに両手をついてなんとか起きあがろうとするのだが、どうしても力がそれ以上出てこない。
「そりゃあそうよ。あなた達は一時的にだけど全身の力が抜ける薬を飲んだんだもの。もっとも感覚が麻痺するわけじゃないから、痛いとか気持ちいいとかはしっかりわかるわよ。安心して」
「な、何……の、まねよ……あんたっ」
 葵が、何とか体を起こそうとしながらシープを睨みつける。
「あら、さっき言わなかったかしら。私はあなた達と仲良くしたいと思っているのよ」
「これ、の、どこがっ……仲良く、しようって……態度なのよっ」
「だからぁ、すっごく仲良くなりたいわけ……特にメグミちゃんとは」
「な!? 何、言ってんのよ!?」
「わかるでしょ? 将来王妃様になるかもしれない子が私の言いなりになるように、私が与える快楽の虜にしてあげるの。そうすれば私自身が王妃になれなくても、いいことありそうじゃない。未来の国王と未来の王妃、どっちも私の虜にできれば、私のこれからの人生は薔薇色間違い無しだわ」
 シープが胸の前で両手を組み、うっとりとした目をしてあらぬ方向を見つめる。
「……ふざけ、ないでっ……」
 葵が顔をひきつらせてシープの方を見る。
「あなたはしばらくそのままの状態で見てなさいよ。まずは恋人のメグミちゃんから私の下僕にしてあげるから」
「し、下僕ですってぇ〜」
「そうよぉ。こ〜んな物まで用意してきたんだからぁ」
 シープがそう言って、メイド服のポケットの中から出した物をテーブルの上に置く。
 それは男性器の形を模した張り形だった。

「メグミちゃんは今日女の子になったばかりよね? ということは当然処女なのよねぇ? なら私が、これを使ってとっても気持ちい〜い初体験をさせてあげる」
 目の前に張り形を置かれためぐみの顔が引きつる。何か言おうとしてはいるようだが声にできないでいる。代わりに葵が完全にブチ切れて怒鳴り出す。
「ちょっとっ! そんなこと、絶対、させないわよっ!」
「……あら、そんな状態で阻止できるの? あなたの相手もちゃんとしてあげるから、大人しくしてなさいね」
「こ、このっ!」
 葵がぎりぎりと歯ぎしりをしながら睨みつけているのを無視して、シープが足元付近の床の固さを確かめる。床にはふかふかの絨毯が敷かれているのだが、シープはそれでも柔らかさが足りないような気がした。
「……下に毛布ぐらい欲しいわよね……」
 シープはそう言って階段を上っていき、ベッドから毛布を一枚引き剥して持ってくる。そして丁寧にテーブルのすぐ横の床に敷いてある絨毯の、そのまた上に敷いて、めぐみの方を振り向く。
「ふふっ、私がじっくりと可愛がってあげる」
「あ、あの、結構、です……」
「ふふっ、そんなこと言ってもダ〜メ」
 シープはテーブルの上に伏せた格好で動けなくなっていためぐみの体を起こして横から抱えると、さっき敷いた毛布の上に仰向けに横たえた。


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