アッチでコッチでどっちのめぐみクン-28
「はぁ、はぁ、く、来る、来てるっ、はああっ」
「……はぁ、はぁ……はぁ」
哲太は依然としてフローレンスと繋がっていた。もう何度フローレンスの中に放出したかも覚えていない。
フローレンスからは、もう香水の匂いなど感じないくらい汗の匂いがたちこめている。それは香水に替わって哲太の性欲を焚きつけ続けていた。
哲太は多大な疲労を自覚しながらも、自らの激しい欲求を抑えきれず腰を振り続けていた。
「あぁ、あぁっ、あぁ、ま、また、イッちゃあぅっ!」
哲太に組み敷かれたフローレンスの身体が、何度目かの絶頂を迎えてビクビクと痙攣する。その小刻みな震えは最深部に埋め込まれた哲太のモノにも伝わり、これまた何度目かの射精を導いた。
フローレンスの中はすでに真っ白いもので埋め尽くされていて、哲太が注ぎこむさきから、入りきらずにベッドの上にこぼれ出ていく。
「はぁ、はぁ、はぁ、そ、それ、で?」
息も絶え絶えのフローレンスが体を起こして、哲太に話の続きをせがむ。
「ふぅ、ふぅ、ふぅ、それで……だな」
負けじと荒い息の哲太が話の続きを語りだす。
「どうやら……なんとかいう魔法使いの、しわざらしくって、そいつを、めぐみの両親が、今、とっつかまえにいってるらしいぜ」
「な、なんとかって?」
「……忘れちまった、な」
「そ、そう……とにかく、ディグ様とルーシー様は、その魔法使いを、捕まえる、ために、この城から、また出かけた、のね……」
「そ、そういうことに、なるんかな……ふぅ、ふぅ」
「……じゃ、じゃあ、私はこれで……」
フローレンスがベッドの脇に脱ぎ散らかしてある自分の衣服に手を伸ばそうとする。が、その手は哲太の手に捕まり身体ごとベッドの中央へと引き戻される。
「……あ、あの、私は、もう……」
「……最後に、も、もう一回だけ、なっ……」
「も、もう勘弁して……あ、あっ、ダメぇ……くうっ」
半泣きのフローレンスが後ろを振り向くと、哲太はすでに何度目かの侵入を果たしていた。
再びフローレンスの身体が激しく揺さぶられ始める。
「あっ、ひっ、ひぃ……シ、シープ様ぁ、助けてぇ〜」
そんな叫びなど耳に入らないとばかりに、哲太はフローレンスの中を突き続けていた。
第8話 おわり