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fantasy ability
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fantasy ability・6‐“覚醒”!そして、無意識の中の会話‐-7

‐神城家食堂‐

円卓の周りの椅子が増えている。十人分になっていたのだ。しかし、座っている席がいつもと違っていた。
皇希が真ん中の奥に、つまり、円卓の奥であり、入り口から離れて座っていたのだ。そして、右側は梛、光、優、凜。そして、左側に織音、誠慈、薫、咲。最後に、円卓の手前の椅子に司義莉が座っている。

「‥さて、これで皇希君は逃げれないよ?」
どうやら、皇希に対する包囲だったらしい。すると、皇希が司義莉を睨み喋った。

「‥‥何故です?」
「君は神城家一同を信頼していないだろう?」
「そうですね。それが?」
「少しは君の“気持ち”を言ってみたらどうかな?‥‥“不安”なのだろう?」
「司義莉さん、何をさせたいのですか?」
「“決意”がどれ程なのか、知っておきたいだけだ。」

皇希はしばらく考えた。しばらくして言った。

「‥‥司義莉さんと織音、そして凰輝さんは俺の“正体”を知っているですよね?」
「そうだな。」
「何故言ってはいけないのですか?理由が知りたいのですが?」
「君は人間ではない。これは、はっきりさせよう。しかし、俺は君の【存在】は俺でも、‥‥恐れている。」
「だから!それが聞きたいと言っているんだ!!」
「それは‥‥教えられない。聞いてしまったら、君は、‥‥。」
「‥‥‥‥」
「‥‥‥‥」

二人は沈黙した。そこに、織音が司義莉に質問した。

「お父様?先ほど言っていました、皇の“力の暴走”とは?」
「‥‥それを防ぎ、俺が来たんだ。」
「どういう意味?」
「皇希の幻想具現化は、とっくに次の力になっている筈だ。そう、全ての“形”である、天真の宝玉の最終形態の“宝玉”にと。‥‥出来るのだろう?皇希君?」
「‥‥出来ません。」
「なら、無理にでもさせよう。‥‥幻想具現化!!」

司義莉の両手に銃が現れた!すかさず、引き金を引く!

〈ズキュン!〉

「!!‥‥くっ!」

〈ギン!〉

「‥‥やはりな。しかも、無詠唱か。」
「‥‥‥」

皇希の両手には、大型の“楯”が握れていた。それが司義莉の銃の弾を受け止めた。
皇希以外の全員の顔に動揺の汗が流れた。

「‥‥‥」
「皇希君?もう言い逃れは出来ない。‥‥“覚醒”が不安で“真実”が受け入れられないと思っているだろう?」
「‥‥“普通の人間”なら、受け入れらないです!」
「そうか、君には悪いが三日後までの間、軟禁させてもらうよ?」
「‥‥“暴走”させない為にもですか?」

皇希はそう言って椅子から立ち上がった。

「逃がさないよ?」
「‥‥空間干渉転移召喚魔法陣展開!大気よ!我が望む場所へ!」
その瞬間、司義莉が急に立ち上がり、皇希に銃口をむけながら歩く。


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