fantasy ability・6‐“覚醒”!そして、無意識の中の会話‐-24
「皇!‥‥“何”が貴方を変えたの!?」
「‥‥一言で言えば、“真実”だな。違うか?」
「っ!!‥‥」
「‥‥俺だって、知らない筈の言葉が、頭の中に浮かび上がってくるから、驚いているさ。しかし、“逃げない”と決めた以上、受け入れてやる!‥‥何があってもな。」
「‥‥‥」
織音が皇希を睨むが、皇希は怯る事もなく喋る。
「今日は疲れてしまったので、凰輝さんの復活は明日でいいですか、梛さん?」
梛は考えるが、すぐに答えた。
「いいわ、今日はこのままご飯を食べて、明日に備えて寝なさい。」
「ありがとうございます。」
「いいのよ。‥‥」
〈パチン!〉
式神がいつものように、豪華な料理を運んでくる。
皇希も慣れたらしく、動揺せずに礼儀よく食べる。
その後、無言の中、皇希は一番早く食べ終え、自室に戻っていった。
「‥‥織音?」
と突然、司義莉が織音に言った。
「何ですか、お父様?」
「‥‥彼の心の支えは何だと思う?」
「‥‥わかりません。」
「そうだろうな。‥‥俺の勝手な推測だが、皇希君の心の支えは、きっとお前だろうな。」
「えっ!?」
皇希の心の支えは織音だと言う司義莉の真剣な表情に、織音は動揺せずにいられなかった。
「たぶん、織音‥お前がいつの間にか皇希君に“自信”を付けたのだろう。」
「‥‥何故?」
「それは友達であり、守ってくれた事だろうな。」
「‥‥‥」
織音は考え込む。と、司義莉が喋る。
「まぁ、俺の勝手な推測だ。気にするな。」
その後、全員は沈黙しながら、料理を食べている。
‐午後六時半、皇希兼織音自室‐
皇希はベットに寝転んでおり、天井を見ていた。
「‥‥‥」
皇希は無言で天井を見ている。すると数分後、目を閉じ闇に落ちた。
続く