今は。そしてこれからもずっと・・・-10
「……」
俺は黙って俯くとその男達について行った。
その俺の仕草を見て男達はさらににやける。
…別に俺はこんな奴らに金を払う気などない。
…下に俯いたのも、あまりにも愚かな連中に笑いそうになったからだ。
少し離れた人通りのない場所に連れて行かれる。
まさに恐喝にはもってこいの場所だ。
「なあ…わかってんだろ?おい!金を出せよ。」
男達は俺を取り囲んで、歪めた顔で金を出せと迫った。
…なんて愚かな奴等だろう。わざわざ自分から人目のない所に来るなんて。
「…ふふ…ふははは…」
いきなり高らかに笑い出す俺。
「な…なんだぁァ!ふざけてないでさっさと出せよ!」
そんな俺に戸惑いながらも脅して来る馬鹿ども。
俺の服の胸元を握り、力を加えて来る。
「さて、問題です。俺はどうして大人しくついて来たのでしょう?」
「てめえ!ふざけてっと殺すぞ。おい!なんとか…ぐっ…」
さらにふざけ始めた俺に掴み掛かった男の言葉を遮るように首を締め上げる。
俺の指がぎちぎちと男の首にめり込んでいく。
「さあ…答えてください…」
「うっ…あ…」
そのまま腕を高く吊り上げた。
男が宙に浮いた身体で暴れるが、それがより男の首を締め上げる結果となる。
「さあ……はやく…」
「ぁ…ぅ…が…」
顔を真っ青にして口からは唾液をたらして苦しむ男。
「ブー。残念。時間切れです。答えはお前らを殺すからでした。」
ゴキィン…
俺が締め上げた首にさらに力を加えると骨の折れる鈍い音が身体に伝わった。
「あらら…もう折れたのか。もっと遊べると思ったのになあ。カルシウム不足だぞ。」
ひくひくと痙攣を続ける男の身体を地面に投げ捨てて
さて…と言った感じで残りの男達に目を向ける。
「あ…あ…」
いきなり仲間の一人が殺されて腰が抜けたのか、そいつらは地面に這いつくばって、お互いに抱き合って震えていた。
…ふん。臆病者がいきがるからこうなる。さて、どうやって殺そうか。
「おいおい…そんなに逃げなくてもいいじゃないか。」
「わ…わ…悪かったよ…ゆ、許して…」
ろれつのろくに回ってない言葉で俺に許しをこう屑共。
もちろん許してやる気などない。