〜甘い果実〜-5
不用意なリグの一言にケインの右眉が僅かに上下する。
これほどまでに口で言って判らないのなら…
ごくり、と大きな唾を飲み込む音。
「…………」
「け、ケインちゃん?」
「そうだな。それじゃあ一つ、賭けでもしないか?」
「賭け?」
望みが繋がったとリグの満面に喜色が満ちる。
「そうだ。いたってシンプルな、な。どうする、やるか?」
ケインの思惑にまったく気付くことなく、リグは無邪気に頷いた。
「うんっ、やるよっ」
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