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最悪の幸福
【調教 官能小説】

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最悪の幸福-2

そこには凛々しく、勇敢で知性溢れる男性が立っていた。
紹介がなくともこの邸の主人であると判る威厳が漂っている。
「おぉ、シャミール。この方がジェリアンだね。」
低音のよく通る声が響いた。
「えぇ、そうよ。」
シャミールの透き通った声が答える。
「まぁとにかく入りたまえ。」
男性は2人を中へ通し、無駄に長いテーブルに潜っている頑丈そうな椅子に座らせた。
「私がこの邸の主、アルノン・トッティだ。よく来たね、ジェリアン。」
堂々と、しかし鼻につく横暴さは微塵もない尊大な態度でジェリアンを歓迎するアルノン。
ジェリアンはそのカリスマ的とも言える人を魅了する偉大さをすぐに気に入った。
「初めまして、アルノン様。ジェリアンです。こんな立派なお屋敷初めて見ましたわ。それにアルノン様の様な素晴らしい方の娘として迎えいれられ、シャミールさんの様な可愛らしい方の姉妹となれるなんて夢の様です。」
ジェリアンはお世辞でなく、心からの言葉を口にした。
それに対してアルノンは満足げに何度か頷き、優しく言った。
「君はもうトッティ家の一員なんだ。私の事はシャミールと同じ様にお父様で構わないよ。普通に接して貰えるととても嬉しい。」
「はい、お父様!」
ジェリアンは嬉しくなって元気に返事をした。
「うむ。今日は疲れただろうからゆっくり休みなさい。部屋の用意は出来ているからヘィゼルに案内させて一緒に荷物を片づけるといい。シャミールも姉さんを手伝ってやるんだよ。」
「はぁい!!ねぇ、お父様。今夜はお姉様と一緒に寝てもいい?」
シャミールはおねだりする様にアルノンを見上げて言った。
「ジェリアンがいいと言えば私は構わないよ。」
アルノンはジェリアンの金髪を撫でながら「どうだろう?」とジェリアンに訪ねた。
「勿論、喜んで。」
ジェリアンはそう言ってシャミールに微笑みかけた。
突然こんな広い邸に放り出されたら心細い。
シャミールの申し出はジェリアンにとって心強かった。
シャミールは知ってか知らずか万歳をして喜んでいる。

その日の夕方まで、ジェリアンとシャミールとヘィゼルは洋服をクローゼットに並べ、家具やカーテン、カーペット、ベッドシーツなどジェリアンの趣味に合ったものを選んで注文したり大忙しだった。
勿論部屋には必要な物は全て揃っていたが、ヘィゼルは「お嬢様のお好きな部屋に」と言って分厚いカタログを渡した。
値段などは書いていないが、おそらく全部高級な物だろう。
ジェリアンは恐縮しながら遠慮がちに注文した。
ヘィゼルは商品番号をメモするだけで、終始咎める事はなかった。

外が暗くなってくると、執事が夕食を告げに来た。
ジェリアンとシャミールは食堂へ行き、アルノンと共に楽しく豪華な食事をとった。
アルノンの妻は4年前に他界しており、トッティ家は父子家庭である。

食後、暫く休憩をしていると入浴を促された。
「ね、シャム。一緒に入らない?」
勝手の判らないバスルームに不安を抱いたジェリアンはシャミールを誘った。
「いいよ。じゃあ行こうか。」
2人は着替えを手にバスルームへと向かった。
広い脱衣場で生まれたままの姿になる。
ジェリアンは流石に少し恥じらい、タオルで胸と陰部を隠したが、シャミールはお構いなしにタオルも持たず中に入っていく。
それを見たジェリアンも変に意識するのを止め、タオルを脱衣場に置いてシャミールに続いた。

裸になると2人の体格の違いがハッキリ判る。
乳房の大きさはシャミールの方が上だが、全体的な女性らしさはジェリアンの方が備えていた。
だが双方スタイルは良く、長い足とくびれたウエスト、綺麗なヒップを持っていた。
しかしジェリアンは、2人の決定的な有り得ない違いに気付き、呆然とする。
ジェリアンは薄いながらも髪と同じ、黒い陰毛が生え、未開の花びらを懸命に保護している。
それに比べてシャミールには陰毛が少しも生えておらず、幼い性器が丸見えだ。
それだけではない。
その晒された縦筋の間からは、何と小指の第一関節くらいありそうな陰核が飛び出しているのだ。
それは包皮にさえ守られておらず剥き出しにされ、幼い性器と奇妙なバランスで繋がっていた。
ジェリアンはその事について聞ける訳もなく、目のやり場に困りながら入浴しなければならなかった。
一方シャミールは気にする様子もなく、無邪気に楽しみながら入浴を終えた。
その後2人はシャミールの部屋でベッドに入り、まるで本当の姉妹の様に寄り添って眠った。


ジェリアンがトッティ家の一員となって2週間が平和に過ぎていった。
ジェリアンは高校、シャミールは中学校へ通い、共にピアノのレッスンをした。
アルノンは会社を持っているが自宅で書類にサインをしたり、電話で指示を送ったりしていたので殆ど邸に居た。
そして夕食時、アルノンはいつもの調子でジェリアンに訪ねた。
「ジェリアン、学校や我が家には慣れたかね?」
「えぇ、大分。」
ジェリアンは正直に答えた。
「そうかそうか。ではそろそろもう1つのレッスンを開始しようかな。」

「何のレッスンですか?」
ジェリアンは不安げに訊ねた。
「明日から始めよう。実際にやりながら説明するよ。心配はいらない。」
アルノンは優しくそう言ったが、ジェリアンにとってはこれが過酷な道の始まりとなった。


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