俺らの明日-2
〜放課後編〜
「はぁー、食った食った。」
「結構いい時間だな。」
「何時だ?」
「十時半。」
「もうそんな時間か。」
「早く帰ろうぜ〜。」
『ぶっ飛び!!ぶっ飛び!!』
「なあ、あれ。」
「ん?」
「変質者か?」
「どっからどう見ても変質者だろ。夜中の十時半にでかい声で『ぶっ飛び』とか叫んで変質者じゃなかったら俺らなんか聖人君子だよ。」
『Heyフォーー!!Heyフォーー!!』
「ヘイホーだってさ。」
「与作が好きなんじゃねーの?」
「どうする?ほっとくか?」
「当たり前だろ。なんでわざわざ危険冒さなきゃいけね―んだよ。戦国の武将じゃねーんだから。」
「いや、そうじゃなくて警察呼んだほうがいいんじゃねーかってこと。」
「救急車のほうがいいんじゃねーか?」
「悩むなぁ。」
「両方呼べば?」
「お、頭良いじゃん。」
「じゃあ俺警察に電話するからお前救急車な。」
「わかった。」
プルルル、プルルル
『はい、どうしましたか?』
「えっとですね、変質者がいまして・・・はい、場所は・・・、はい、お願いします。・・呼んだぞ。」
「じゃあ、俺も・・・」
プルルル、プルルル
『はい、消防ですか、救急ですか?』
「あ、ちょっと待ってください。おい、どっちだ?」
「馬鹿かお前。消防車呼んでどうすんだよ。放水してあのおっさん吹っ飛ばすつもりか?」
「あ、すいません。救急です。」
『どういった症状でしょうか?』
「えっと、おい、どういえばいい?」
「頭が爆発してるんですとでも言っとけ。」
「えっと、頭が爆発してるんです。」
『・・・もう一度言ってもらえますか?』
「ちょっと待ってください。おい、頭が爆発してるはちょっとまずくねーか?」
「本当に言うとは思ってなかったんだよ。」
「こっちは真剣なんだよ。」
「お前自分が真剣に馬鹿だって言ってるってことわかって言ってんのか?」
「おい、どういえばいいんだよ。」
「頭の血管が切れたとでも言え。」
「頭の血管が切れたみたいなんです?」
『え?』
「なんで聞くんだよ。オペレーターの人びっくりしてんじゃねーか。」
「待て、頭はもういい。どうやら肉離れ起こしたみたいだぞ。」
『うぎゃあーーー!!ももが、俺のももがぶちっていったーーー!!。』
「あ、すいません。どうやら太ももを肉離れしたみたいです。」
『・・・頭はいいんですか?』
「おい、どうする?」
「いちいち俺に聞くなよ。自分でなんとかしろよ。」
『ももぶち、ももぶち、ぎゃーははは。』
「やっぱり頭も大丈夫じゃないみたいです。」
「おい、もう切っていいぞ。警察がきた。」
「あ、すいません。解決しそうなんで切ります。」
『え?あ、ちょっ』
「今頃オペレーターの人ぶち切れてるだろうな。」
「そもそもあいつに電話させたことが間違ってんだよ。」
「そうだな。」