「痛いのトンデケ」-4
「センセーの手、気持ちいい…」
しばらく撫でていると彼女はそう呟いた。
「あたし先生に飼われるんだったら猫になってもいいな〜」
俺はふっと笑った。
「藤谷飼ったら絶対に世話がやけるな」
「もー、前猫飼ってたんでしょ?その猫にあたし似てるんだったらちょうどいいじゃん」
もう、俺の中で彼女とタケは一致しなかった。
「いつでも撫でてあげるから猫にならんでいいよ」
俺は笑いながらそう言った。
「いつでも撫でてあげるってセクハラよー」
彼女も笑う。
冬のはじめの今日は日が暮れるのが早くて切なかった。