刃に心《第7話・舞台という名の戦場》-7
「いいですねぇ、三角関係♪素敵ですねぇ♪もっともっと引っ掻き回したくなっちゃいますねぇ♪」
「部長…部長って、結構昼ドラ好き?」
霞が朧の顔を覗き込みながら聞いた。
「ええ♪好きですよ♪」
ふんわりとした邪な笑顔。
「そうですか…」
霞は少し顔を伏せ、声のトーンを落とした。
しかし、霞はその両方をすぐさま上げた。
「実は私も大好きなんですよ♪」
最高に良からぬ笑顔。朧の笑顔に勝るとも劣らない。
「気が合いますねぇ♪」
「そうですね♪」
くすくす…と夜の闇に二つの影の笑い声が吸い込まれていった。
◆◇◆◇◆◇◆◇
「くっしゅん!」
「風邪か?」
「かも…少し寒気がする…」
続く…