俺と俺様な彼女 〜4〜-3
「はぁ〜、楽しかった。」
「たくさん歌ったね〜。」
「どうする?少し早いけど、飯食べに行く?」
「ああ、そうしようぜ。」
「ふう、おっ、このから揚げうまいな。」
「どれどれ。」
「ねぇ、憲一君。」
「あっ、はい、何ですか?」
「憲一君は数馬と幼馴染なのよね。」
「そうですよ。」
「腐れ縁だけどな。」
「外野は黙ってなさい。」
「すいません。」相変わらず弱いな、俺。
「てことは、数馬の過去を知ってるのよね?」
「ええ、まあ。」 なんだろ、すっげぇ嫌な予感。
「じゃあ、数馬の昔話、話してくれる?」
「ええ、もうそれは喜んで話しますよ。」
「まてや、こら。お前変なこと話すんじゃねーぞ。」
「数馬、邪魔すると・・・捻り切るわよ。」
『何を・・・?』(憲一と結衣)
「す、すいませんでした。」
『効果抜群!?しかも震えてる!?』
「さっ、憲一君。話して。」
「は、はい。」決めた、絶対月宮先輩に逆らわねぇ。by憲一
「そうですね、他には・・・」
「あの、先輩。」
「なに?幼稚園のときジャングルジムから落ちて骨を折った数馬?」
「リアルに泣きそうになるんでやめてください。」そして、憲一、貴様は後で死刑だ。
「そろそろ帰りませんか?結構いい時間ですし。」
「そうね、憲一君は?」
「あっ、俺らも帰りますよ。」
「じゃあ行くか。」
「あ〜、楽しかったわね。数馬。」
「憲一は他にどんなこと話してましたか?」
「そうね、初恋の相手は近所に住んでたお姉さんだったとか、デパートで迷子になって大泣きしたこととか。」
うん、あいつ明日あったら泣かす。謝っても泣かそう。
「元気だしなさいよ。たかが私に過去を知られただけじゃないの。」
「その満面の笑みは何ですか!?普通に怖いですよ!」
「別に何もしないわよ。ただ私の機嫌が悪くなったら口が軽くなるだけだから。」
俺今露骨に脅されてるよね、もう少しオブラートに包んでもいいんじゃないの?いや、どっちにしてもだめだけどさ。
「さあ、帰るわよ、下僕。」
「下僕!?」
「文句あるの?」
あるよ、ありまくりだ。さすがに下僕はひどいよ。
「ありません。」 あれ?何で思ってることと違うことが口から出るんだろう。それにこのしょっぱい液体はなんだろう?
「また、憲一君とは遊びたいわね。」
憲一、予定変更だ。俺のために死んでくれ。