Bitter about you@-2
そして
俺のどす黒い毒が彼女の光を遮らないように
俺は自分を
自分の過去を
汚れた傷の何もかもを
…――殺す。
繭未には知られたくない。
知られた時、彼女に拒絶された時、俺はきっと正気を失ってしまうだろうから。
俺が 昔
その事実に泣き笑いが浮かんでくるほどに
愚かしくも――…
「殺人鬼だった、なんて…言える訳がない…」
…そして吐き出すように
勝手に溢れ出した熱い涙が頬を濡らした。