代わりでもいい。。。-2
そりゃ、聞きたくなかったッスよっ!!
だって俺は……里美先輩のことが好きだから。
でも・・・
それでも・・・・・
「先輩・・・滝先輩のこと、ホントに好きだったんでしょ?」
・・・・・・・コクン。
俺の問い掛けに、里美先輩は、しばらくしてから頷きで答える。
先輩は、震えていた。
……きっと、相当ショックだったんだ。
だって先輩は・・・本当に、滝先輩のことが好きだったから……
俺よりひとつ年上の先輩は、滝先輩と2年連続同じクラス……らしくて、すごく仲が良かった。
いつも一緒にいて、ふざけて、笑いあってた。
先輩は、何をしている時よりも、その時間が楽しそうに見えた。
そんな里美先輩を見ていたら、惹かれていくのも当然で……
案の定…気が付いたら、好きになってた。
でも、滝先輩にも里美先輩にも、好きな人がちゃんといたから……俺は、黙ってたんだ。
俺が黙っていれば、済むことだったから。
本当は、言いたかったけど…。
先輩を困らせるなんて……出来なくて…。
これ以上、辛い思いをさせたくなくて………
言わなかったんじゃない。
言えなかったんだ・・・
だって……里美先輩は、滝先輩の好きな人が自分じゃないことくらい……分かってたから。
それでも諦められないくらいに・・・
滝先輩のことが好きだったから。