大切なもの-8
「あんな風に怒られたことなかったから、びっくりしたけど…その…反省したの!!男の人はみんなが同じじゃないって。…だから、ごめんなさい!!」
…。
「ぷっ」
「あはは」
おもしれー。
俺ってばかだな〜。
「あはははは」
『なっなによっ謝ったでしょ!』
「いやいや、確かに。わりぃっ。素直じゃねーなーと思ってな」
いつもの宮田に戻る。
きっと無理してたんだろうな。
壁をつくって、自分から距離をとることで安心を得ていたんだろう。
だからきっと──
「手紙も、持ってるんだろ?ほんとはさ」
『ぇっ…??』
慌ててこたえる宮田。
少し考えたあと、ゆっくりとうなずいた。
…。
「あいつ、宮田が思ってるほど信用ないやつじゃないぜ。俺みたいのが言ってもだめかもしれないけど、あいつの親友として保証するわ」
『…う、うん…………分かった』
そう言うと、宮田はおじぎまでして去って行った。
いろんなキャラを持ち合わせたやつ…面白い。