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壁時計
【熟女/人妻 官能小説】

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壁時計-13

茉琳は重ねた手の上に片頬を乗せて悶えた。太いシャフトに蜜壺の奥の奥までかき立てられ、媚肉がひくついている。思わずシートの座面をかきむしった。

「あ、いきそう、もう、いく」

「いいぞ、いいぞ、こっちも、もう、すぐだ」

 箕田は両手で茉琳の腰をガッチリ固定すると、ここを先途とばかり、円を描くように肉剣を突き立てる。茉琳は苦痛に悶えるかのように汗まみれの躯をくねらせていたが、突然弾かれたように茉琳は両手を突っ張り、背中をのけぞらせて高く伸びる絶頂の叫びを上げた。
 ほどなく、箕田も低い雄叫びを上げながら、茉琳の膣内で果てた。快感の余韻に揺すぶられている茉琳の白い背中の上に、箕田の浅黒い体が重なる。力を失った男根の間と女肉の間をすり抜けて、茉琳の花弁から白い淫液が糸を引いて伝い落ち、モケット地のシートに溜まりを作っていた。


 金曜の昼、寿司屋でのランチで、満紀は浮かぬ顔をしていた。春奈はあさり汁の椀をテーブルに戻し、満紀の顔を覗き込むように尋ねる。

「どうしたの、マキ。心配事でもあるの?」

 満紀は少し回りを見、身を前屈みにした。つられて、あとの二人も身を乗り出し加減にする。

「私、バストアップの手術しようかな、って」

「なんで?」

 間髪入れず、春奈が聞く。

「私って、全体的に小さいし、右と左の形が不揃いで……バストアップしたらもう少し自信がつくかな、と」

「それ、男に言われたの?」

 春奈の言い方は、どこか尋問調だ。満紀は黙ってかぶりを振る。春奈はどう言葉を続けたらよいやら、口ごもった。

「私、胸に入れてるの、シリコンバッグ」

 低いながらも、はっきり、明るい口調で茉琳が言った。ポカンとした表情でほかの二人が茉琳を見つめる。

「マリン、なんで……」
「狩野さん、やっぱり。私、そうじゃないかとうすうす……」

 一瞬の間を置いて、二人が同時にしゃべり出した。茉琳は、左手で愛おしむように服の上から胸の隆起をなぞりながら

「でも、よく考えた方がいいわ。躯に異物を入れることに変わりないんだし、思い通りにならないことが多いしね。バッグを入れたり出したりすると、肉体的にも、精神的にも、金銭的にもダメージ受けるからね」

 そう言うと、茉琳は大きな湯呑みを両手で支えてお茶をすすった。満紀の視線はまだ茉琳の胸のあたりをさまよっている。
 春奈はおしぼりで手を拭いて言った。

「経験者の話に勝るものはないわね」

 その口調には、すべてを知っているかのような落ち着きがあった。いったんは虚を突かれた感じになっていた満紀は、再び茉琳の方に向かって身を乗り出す。一本だけ指を突き立てて茉琳の前に出した。

「一つだけ聞かせて、狩野さん。それ、日本の病院で、したの?」

「ううん、外国よ」

 茉琳の答を聞いて、満紀はわかったというように小さくうなずいた。春奈は寿司を一つ頬張った後、何か思いついたのか、湯呑みを手に取ると口に入れた寿司を流し込むようにすると、手で胸を押さえながら言った。

「あのね、今夜、うちの営業グループで大口受注成約の打ち上げがあるんだけど、二人も来ない?」

「ごめん、今夜はパス」

 満紀は額の前のところで両手を合わせる仕草をした。いつもの明るさが戻っている。

「マリンは?」

 春奈は茉琳の顔に視線を向ける。

「うん……じゃ、行こうかな」

 茉琳は笑顔を見せてうなずいた。


 昼食を済ませて席に戻った茉琳のところに、他の部屋の社員が書類入りの封筒を持ってきた。箕田からである。受付机でそれを受け取った茉琳が、封筒から中身を取り出したとき、小さな白いものがひらひらと宙に舞った。床に落ちた紙片には

「ステキな夜をありがとう。M」

とある。茉琳はあの日の交わりを思い出して、全身がカッと熱くなる思いがした。急いで紙切れを拾い上げ小さく折りたたみ、胸ポケットに入れる。
 自席の机の下に隠しておいたファイルボックスに箕田からの書類を入れ、もとの場所に戻そうとファイル棚に行くと、一人の女性社員がその棚の前で何かの書類を探しているところであった。茉琳が頭を下げてその前を通り過ぎ、持ち出したファイルボックスを元の位置に戻そうとすると、その社員が、

「あら、それ」

と声を掛けた。

「はい?」

 女性社員は茉琳が抱えているボックスの表題を確かめ、

「ああ、これこれ」

とひとりごちた。そして、

「ファイリングしてくれたのね。ありがとう、これ、借りるわね」

と言って茉琳からボックスを受け取ると、立ち去っていく。


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