手紙〜言えなかったさよなら〜-5
俺は今、元気です。
心を何度覗いてもあなたは俺の心ん中には生きちゃあいないよね
だけど、生き方っていうか性格っつーかクセっつーかさ、よく分かんないけどまるでバアチャンが乗り移っているかのように似てる時があるんだ。
きっとあなたが育てた俺だから、俺自身にあなたの何かが刻まれてるんだと思う。
俺知らなかったんだ。バアチャンは昔、大金持ちで、色んな人に金貸してやったり、町区の公民館を建てたりしてたって、だけどあの異常なケチ臭さはその頃からあったんだってね。
83年っていう長い人生お疲れ様です。
これからは俺の人生を見ていてくれ。とことんついてないヤツだけど、きっと見ていて楽しいはず。あなたが常識外れだったように。俺も非常識上等をモットーに生きていきます。
そして、あなたに最後言えなかった『さよなら』は、これからもあなたには絶対言いません。
まだ言いたいことは山ほどあるけど
これがホントに最後の一言
ありがと