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渦巻
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渦巻-2

辺り一面の砂、静かに聞こえる波の音・・・気がつくとそこはまたあの砂浜だった。確か病院にいて・・そうだよ、医者が注射間違えたんだ。今流行の医療ミスじゃないか!訴えてやる!!あいつは財前教授か?

そんなことを考えていると黒服の男が登場。もはやビックリしない、もういいよ・・・しつこいからね

「おめでとう、貴方は合格だ!」

ん!?初めての台詞に俺は困惑した

「今まで驚かして申し訳ございません。説明します、簡単に言うと今までの不可解な出来事はテストだったのです。」

何言ってんだ??さらに困惑している俺をよそに、説明を続ける

「長くなりますが・・・あなたはドッペルゲンガーというのをご存知でしょうか?所謂もう一人の自分です。世界に自分と同じ人が3人いると言いますが、そんな感じだと思ってください。記憶から境遇まで同じ人なのです。
ドッペルゲンガーとは未来の自分なんですよね。貴方は4日後過去に戻ることができる次元の穴を発見します、それで未来のあなたは今日やってきます。
偶然発見したので、過去に帰れないあなたは現在、すなわち今日に滞在します。するとどうでしょう・・・現在貴方は二人いることになります。」

んー??混乱してきたが、要するに未来の自分が来るってのはわかった。

「続けます・・・一回目で阻止ができなかったので、今来ました。現在3人まで確認しています。あなたを入れて4人だ・・・。このままでは必ず同じ行動をとるので、貴方は増え続けることになります。よってこの現象を阻止するために私はやってきました。理解していただけました?」

うん。わかった!!常人には理解できないだろうが、今までの出来事がある。冷静に理解してしまう自分が怖かった。

「さて、酷なことを言いますが、貴方には自分自身を殺していただきます。私がやるわけにはいかないのですよね・・・規則なんで。
テストの意味なんですが、ドッペルゲンガーに会うと死ぬって言われてます。それはまぁ、自分を見てしまうんだから驚きますよね?それによってパラドックスが生じて、かなりの精神的ダメージを負ってショック死するっていうのがカラクリな訳です。ですからテストによってショック死をさせないようにするというプロセスでした。」

わかった、わかったけど・・・自分を殺すのは辛い。

「やるしかないのです。」

感覚が麻痺してたのかもしれない・・・俺は了解してしまった。

「申し遅れましたが、私は未来から来た政府の者です。あなたが発見する次元の穴は60年後には解明されまして、政府の特殊機関が管理してるのです。法で過去は変えてはならないのですが、貴方は特例です。私たちは貴方が次元の穴を発見しなかった場合の世界から来ましてね・・・パラレルワールドと言いますかね。実際、今後この世界がどうなるかわからないのですよ。まぁ、増えたとしても顔を会わせたらお互いショック死してしまうんですけどね。貴方を救いに来たと言う訳です。」

よくしゃべる男だ・・・こんなキャラだったとは
(読者も付き合ってくれてありがとう)

「さぁ、3人もいるよ!?この銃貸すからチャッチャとやっちゃいましょ♪みんな死にたくないからバラバラに行動してるけど、君自身だから行動パターンわかるよね?グッドラック!!」

な、何なんだ!?いきなりタメ語だし、気さくになった・・・本当意味わかんないよ、黒服の男ーーーーー!!


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