高校生的留守番生活。-3
ガラガラガラガラ…
何かが物凄いスピードで走ってくる音がする。ふと後ろを振り返ると、イスが俺に突っ込んで来た。
「や!?ちょ、ストーップ!!」
「ひぃぃぃぃぃやっほぉぉぉぉ!!」
そしてそのままバケツで出来たピンに激突…。
「人間ボーリング成功…♪」
「なぁ?お前一回死ぬか?なぁ?………はははは。やっべー…頭打ったかも」
まさに俺の思考回路はショート寸前。否!!小学生に負けるわけには行かない!!反撃するか…。否、もう少し待てば親が帰ってくる。そこまで"大人"として我慢してやるか…。
「んぁ、電話だ」
リビングにある電話がけたたましく鳴り響いている。
「はい、もしもしー」
『もしもし幸也?ちょこっと7時間ほど遅れちゃうからさ、陣くん家に泊めていいから』
「…は?」
『じゃね♪』
「わっ…ちょっ…切れた…」
「幸也兄ぃ。今日は楽しい夜な♪」
悪巧み全開の笑顔で陣が喜ぶ。
親が帰ってこないなら…全力で対抗するのみ。俺と陣の戦争の始まりだ。
まだまだ、留守番は終わらない。
fin