過去の呪縛-1
記憶はなぜ・・・あるのだろう
この先に繋がるから?
覚えていたいものだから?
中には、脳が働いているからだと、言う人もいるかも・・・
けれどそれは、本当に・・・
良いものばかりなのだろうか
覚えていたいものだろうか・・・
僕にとっての記憶なんて、辛く、苦しいものばかり
僕を過去に縛り付ける、記憶という名の鎖の形
もがき苦しみ続けるほど、深くくい込み傷つける
思い出はなぜ・・・あるのだろう
印象深いものだから?
覚えていたいと願うから?
なら、どうしてこんなにも・・・それは僕を傷つける?
幸せだったあの頃が、忘れられずにいるからこそ
今の不幸が身にしみる
笑顔の自分がいたからこそ、笑えぬ自分が恐くなる
飛び立つ僕を縛り付ける、思い出という名の鎖の形
あがき喚き続けるほど
深くくい込み傷つける
未来へ飛び立つこの羽根が、苦しい過去にとらわれる
未来へはばたくこの羽根が、笑顔の過去にとらわれる
それでも苦しみ、悲しみながら、僕は未来へ羽根を広げる
過去という名の鎖によって、傷つけられた片翼を
おぎないながら、はばたき続ける
ほんの少しの幸福が、光となってもれ出ずる
そんな未来の扉まで、僕はこのまま進み続ける
そう、いつかこの方翼が・・・解き放たれて治るまで・・・