fantasy ability・4‐崩れだす日常‐-7
〈キーンコーン‥カーンコーン〉
「じゃあな。教室に先に行っているよ。‥皇。‥‥‥“解封”。」
「「なっ!」」
光先輩が張った結界が、仁のたった一言で解けた。‥‥‥
「何なのよ?貴女は?」
「‥‥ただの落ちこぼれの神、だけだ。‥‥」
そういって、仁は去っていた‥
「何なのよ!‥‥アイツは!!」
「光先輩‥‥‥」
「‥‥何よ!?」
‥‥あの冷静沈着の光先輩が、乱れてる‥‥これはかなり、頭にきているな。‥‥帰りに何かされそう。
「‥今、されたい?」
「遠慮しときます。」
「そう。残念ね。帰りにしとくわ。」
「‥‥‥‥」
「昼休みが終わったから、帰りに話しましょう。じゃあね。」
‥‥光先輩は、そう言って去った。俺も、教室に歩き始めた。
教室に入る、‥‥仁は既に、座っていた。俺と仁の席は、俺が後に仁は前に、と前後の関係になっている。
「コラッ!なに、立っておる?早く席に座れ!授業はとっくに始まっているだぞ!」
ちょうど、担任の授業だった。
「すいません。」
そういって、席に向かい歩き座った。その時に、仁が俺の上着のポケットに小さな紙を入れてきた。
「‥‥後で見ろ。」
仁が小声で喋った。
五分後、メモを見る。そこには、
[先ほど、ごめんなさい。‥‥放課後にあの“罪神”の光と帰るつもりでしょう。‥‥そこで、梛さんに余計な事も言わないか、見張らせて貰うから、一緒に帰ってもいいかしら?‥貴方が決めて。]
‥‥‥つまり、死ねと?‥と思っていたら、前から紙が飛んできた。
‥‥‥おそるおそる、開けて見る。
[死ねとは人聞きが、悪いわね。]
‥‥‥‥心が読まれるのは、実に辛い。‥うぅ‥