fantasy ability・4‐崩れだす日常‐-3
「はい。やります、やらせて頂きます。」
「よろしい。では、皇希君。後程、幻想の力、魔法を見せてあげますね。」
「‥はい。」
‥梛さんが一番恐い‥‥‥
「そんな事はありませんよ♪」
‥‥‥‥‥
そんなこんなで、朝御飯を済ませたが、シキガミやマホウって本当だったんだ。‥‥‥ハハ‥‥‥‥
‐午前七時、中庭‐
‥‥中庭なんてあったか?‥‥‥
「作りました、先ほど。」
‥‥‥‥‥優の言葉が恐ろしい‥‥‥
「気にしないでください。これが、僕らの普通なので、信じられないかも知れませんが。」
「‥‥解った。つこっむのは、やめとく。‥‥‥」
「すみません。‥‥‥では、光姉さん、池の水を使ってそこにある岩を粉々にしてください。」
「ん?粉々でいいの?」
「はい。粉々になった岩を誠慈兄さんの幻想の力で復活させたいので。」
「なるほどね。解ったわ。じゃあ、やるわよ。」
「はい。皇希さん、危ないので、後に下がってください。」
「あ、ああ。」
数歩、後にさがった。
「‥いくわよ。水よ!その力を見せよ!今、刃と成(な)りて、岩を粉砕せよ!!!」
光先輩がそう言った瞬間、池の水は塊と成り、重力に関係無く宙(ちゅう)に浮いた。やがて、刃と成り岩とぶつかった。水は池の中に元通りになり、岩は粉々になった。‥‥‥何も言えない。‥‥‥
「じゃあ、誠慈兄さん、岩を元通りにさせてください。」
「ああ。‥‥‥土よ!今、一つの岩と成りて、我を守りたまえ!」
‥‥こちらも、光先輩同様に、粉々になっていた岩が、一つの塊となって誠慈さんの前に元通りになった。
「‥‥と、まぁこんな事ですかね。解りましたか?皇希さん?」
「‥‥‥とりあえず、凄い事は解ったが、しかし、詠唱はしていたような気がするのだが。」
「‥完全な無詠唱は、お父さんにしか出来ないので、詠唱は属性、内容等が多少入ります。」
「そういえば、優は出来るの?その‥魔法は?」
「いえ。実は、まだ出来ません。天界から離れた時は、まだまだ修行中の身でしたから。」
「‥‥魔法‥幻想の力が使えるのは、誠慈さんと光先輩のみ??」
「それは、違います。あと、お母さんと薫兄さんが使えます。」
「‥‥‥咲や凜は使えないのか?」
「はい。なので、武器のみです。」
「‥‥武器って、あるのか?その、なんだ、剣とか?」
「はい。僕は剣です。ついでに、見せてあげますね。‥‥イメージマテリアライズ!」
‥‥いきなり右手に、両手剣が現した。‥‥って、片手で持ってる?